レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、今季序盤の4レースで使っていたシャシーは「何かおかしかった」と語った。
先週末にバルセロナで行われたF1スペインGP(第5戦)では、ベッテルは、シーズン前のテストで使用していたシャシーに交換してレースに臨んでいた。そして、レッドブルはベッテルが序盤4レースで苦戦を展開した際に使っていたシャシーには「ひずみ」があることを発見したと報じられた。
だが、レッドブルはすぐにこの報道内容を否定している。
だが、その「ひずみ」説を、再びドイツの大手日刊紙である『Bild Zeitung(ビルト・ツァイトゥング)』が取り上げた。
その記事には、ベッテルの次のようなコメントが引用されている。
「何かがおかしいのは分かっていたよ。コーナーでのブレーキングや、そこからの立ち上がりではクルマに全く信頼がおけなかったからね」
レッドブルのモータースポーツ責任者であるヘルムート・マルコは、ベッテルが「スージー」という愛称を付けた最初のシャシーに関してベッテルが何かが「正常ではなかった」と発言したことについてそれを否定しようとはせず、次のように語った。
「そのシャシーは、実際には曲がったりはしていなかった。だが、場所によっては100パーセント問題がなかったわけではない」
シーズン前バージョンのシャシーを使ったスペインGP決勝では、ベッテルは15番手スタートから11台を抜いて4位でフィニッシュする快走を披露。復活の兆しを見せている。
マルコは、ベッテルはしばらくのあいだスペインGP同様、冬のテストで使用されていたシャシーを使うことになるとしたものの、「だが、すぐに彼には新しいシャシーが用意されることになる」と語った。
4年連続チャンピオンであるベッテル自身は、来週末のモナコGP(25日決勝)で今シーズン初優勝を飾る可能性さえある、と『SID通信』に次のように語った。
「モナコでは、ほかのサーキットほどにはエンジンパワーを必要としないからね」
「多分、雨になればそれも僕たちを助けてくれるかもしれない。優勝するチャンスはいつだってあるよ」、とベッテルは付け加えた。