パストール・マルドナード(ロータス)は、F1に2014年から導入された違反点数制を批判している。
今季から、違反を犯したドライバーには内容に応じた点数が科され、累積で12点に達すると1レース出場停止となる。今シーズン開幕3戦で、マルドナードにはすでに3点の「減点」が科されている。
さらに多いのは、ジュール・ビアンキ(マルシャ)の4点だ。
F1中国GP(20日決勝)が行われている上海でこのことを聞かれたエイドリアン・スーティル(ザウバー)は、「12ポイントに達するドライバーがいるかどうかは分からないけれど、3戦で4点ということは、すぐに届いてしまうね」と話している。
今年マルドナードが絡んだ最も重大な事故は、第3戦バーレーンGPでエステバン・グティエレス(ザウバー)と接触し、グティエレスが宙を舞って横転したものだ。
違反点数制についてグティエレスは、「いい制度だと思う」と上海で語っている。
「この制度で、間違いを犯さないようにしようという自制心が生まれる。互いに尊重し合ってフェアにレースしようとね」
しかしマルドナードは、バーレーンでの事故は単に「レースで普通にある接触」だとして、違反点数制に否定的だ。
「事故は避ける必要がある。でも同時に、(違反定数制があると)レースができない」
「僕たちはレーサーであり、常に危険を冒している。競い合っていれば、賭けに出ることも必要だ」
「だから、もう少しだけ柔軟に対応すべきかもしれないね。それが僕の意見だ」とマルドナードは17日(木)に記者らに語った。
これに対してグティエレスは、マルドナードの最大の問題はミスから学ばないことだと話している。ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』が伝えた。
「テレビの映像を話し合っても無意味だよ。だって明らかなんだから」
「そこが問題なんだよ。パストールは、自分のミスを認識していないみたいだ。彼は自分の側からしか物事を見ない。それは正しいことじゃないと思う」
だがマルドナードは、バーレーンでの横転は「軽い接触」であり、今年からルールで導入された低いノーズによって大きな事故に見えたのだと主張している。
「新しいノーズで、接触したらマシンが宙に舞ったんだ。観客はちょっとショックを受けただろうね」
「この罰は、接触自体というより、見た目のひどさから来ているものだと思う」とマルドナードが話したことをブラジルの『Globo(グローボ)』が伝えている。