フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ会長は、バーレーンGPでドライバーたちがわずかなポイントを寄せ集める姿を見届けようとはしなかった。
モンテゼモーロは、「新世代」のF1は退屈だとしてルール変更を求めることをすでに明らかにしている。しかし、多くの人が今回のレースを過去10年のベストレースのひとつだと称賛した。
「これ以上、見るべきものがあるとは思えない」と、サーキットを離れる前のモンテゼモーロの言葉を『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が伝えている。
「あんなにも直線で遅いフェラーリを見るのは苦痛だ。今回のレースに多くを期待していたわけではなかったが、ここまでとは」
「もっと努力が必要であり、今週はいくつかやってみるべきことがある」と、モンテゼモーロは今週バーレーンで行われるテストに言及した。
多くの観客にとってバーレーンGPの興奮は、メルセデスAMGのチームメート同士の激しいバトルであり、新世代のF1を酷評したモンテゼモーロとF1ボスのバーニー・エクレストンの意見が正しくないことを見せつけた。
メルセデスAMG非常勤会長のニキ・ラウダは、レース終了後に「これほどのものをつまらんなどと言うヤツはバカだ」と、フェラーリ会長とF1ボスの意見をバッサリと切って捨てた。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、ラウダはバーレーンGPのレースを絶賛している。「エンジン音や燃料はどうでもいい。これまで見たなかで最高のレースのひとつだった」
「ルカとバーニーが明日、テレビでこのレースを見る時間があるといいね」とラウダは語った。
メルセデスAMGのエグゼクティブディレクターを務めるパディ・ロウは、バーレーンでのエクレストンの発言を引き合いにこう言った。「ファンにも予測不能なのがF1だ、と考える人にとってこのレースは最高の答えだね」
トト・ヴォルフ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツのマネージングディレクター)もまた、「F1にとって最高の宣伝になっただろう。今はそれが急務だったからね」と、エクレストンたちへの皮肉を交えてバーレーンGPを称賛した。