最新の報道によれば、ミハエル・シューマッハが視線を合わせたり、呼びかける声に反応したりする様子を見せているという。
7度のF1タイトル獲得を果たした伝説的元F1ドライバーのシューマッハだが、昨年末のスキー事故以来3か月以上にわたってこん睡状態が続いていた。あまりにこん睡が長期にわたったため、その回復に関して悲観的な見方をする報道が相次いでいたが、マネジャーのザビーネ・ケームは、シューマッハが「意識を取り戻し、覚醒(かくせい)に向かおうとする瞬間」があることを明らかにしていた。
このニュースは、F1バーレーンGPのパドックにもよろこびをもたらしていたが、さらに、シューマッハが回復に向かうことを期待させる具体的な兆候を示しているという報道が行われた。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、シューマッハの目に希望の持てる動きが出てきたと報じている。また、ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』は、シューマッハが声に反応を見せていると報じた。
シューマッハ一家と親交のある元F1ドライバーのジャン・アレジは、これまでにも何度か病院にシューマッハを見舞っていた。そのアレジは、今では今後についてさらに楽観的に考えていると『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「最初、ミハエルは痛みにだけ反応していた。ためしにつねられたときにね。でも身体が無意識にそういう反応をすることもあるんだ」
「最後に訪ねたとき、何かがいい方向に変わり始めたということに気付いたんだ。ご家族がいくぶん安心され、状況が好転していることをすごく喜ばれているのが感じられたよ」
「まだ、普通の生活に戻るまでには長い道のりが待っているにせよ、これは素晴らしいことだよ」
フェラーリ時代のチームメートであり、シューマッハの親しい友人でもあるフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)は、シューマッハが今では声に反応を示すようになったということを確かめたようだ。
マッサはバーレーンで、次のように語った。
「そのニュースにどれだけ興奮しているか、言葉では言い表せないよ」
「僕は毎日ミハエルのために祈った。だから、それが通じたんだ。これから(シューマッハが治療を受けている)グルノーブルからのいい知らせが続くことを期待しているよ」