スペインのヘレスで今年初のF1合同テストが始まったが、いくつかのチームによる新車のノーズ形状をFIA(国際自動車連盟)が問題視しているという。
『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』紙が30日(木)に報じたもので、新シーズンに向けてメルセデスAMG、フェラーリ、レッドブルらトップチームが2014年型マシンを披露したところ、おしなべて当たり障りのない低ノーズだった。いったい何が議論の的となっているのか。
問題はフォース・インディアやトロロッソといったチームが持ち込んだ、見方によっては男性器を想像させる「アリクイ」形の細いノーズである。
従来通りのノーズを選んだチームは、規則に合致する一方でヤリのように尖ったノーズが他車との接触で危険を招きかねないと言っているのだ。『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、トップ3チームがFIAに規則の書き換えを要請したと伝えている。安全の見地から細いノーズを禁止にしろという主張だ。
だが、ジャン・トッドFIA会長は小チームの側に付くだろうと『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は予想している。
さらにドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、FIAがある調査を開始したと報道。2014年型のノーズについていくつかのチームがデザイン的に「やり過ぎて」いないかチェックするのだという。
この記事は、レッドブルやメルセデスAMGら、ローノーズを採用したチームもやり玉に上がっていると指摘する。先端部分はまるで紙のような薄さで位置も高く、耐衝撃構造はそのはるか後ろに位置している。これでは新規則も何の意味を成さない。
FIAの消息筋は次のように語っている。「規則には沿っていても、条文に込められた精神をコケにするデザインだ」