フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が、F1第17戦アブダビGPで受けた衝撃がもとで、左の手足の感覚を失うとともに、「激しい」頭痛に悩まされていたことが分かった。
アロンソは、アブダビGP決勝においてジャン-エリック・ベルニュ(トロロッソ)と順位争いを展開した際、縁石に乗り上げてクルマを大きくジャンプさせたことにより激しい衝撃を受けて背中を痛めていた。これにより、第18戦アメリカGPへの出走も危ぶまれると伝えられていたほどだった。
だが、アロンソはアメリカGPが開催されたオースティンにおいて、そのけがによる影響についてさらに詳しい内容を発表し、当初考えられていたよりもその症状がもっと悪いものであったことを明らかにしている。
アメリカGPへの出走を果たしたアロンソだったが、それでもフルスピードでF1カーを走らせていた。それはチームメートのフェリペ・マッサ(予選15番手)よりもはるかに上位の予選6番手を達成していたことでも明らかだ。
「アドレナリンがうまく効いてくれたよ」、とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にほほ笑みながら語ったアロンソは、次のように続けた。
「でも、夜横になるときや、朝起きるときには、まだ背中に痛みがあるんだ」
フェラーリがF1カーの状態を無線で受信するテレメトリーには、アロンソは28Gもの衝撃を受けたことが示されていたという。
「最初はそれほどでもなかったんだ」、とアロンソは語ったものの、アブダビGP決勝後にF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の医師による診断を義務付けられた。というのも、クルマに装着されている衝撃警報装置のライトが点灯し、その必要があるだけの強い衝撃を受けていたことを示していたからだ。
「彼らは、僕の左腕や左脚にいくらか無感覚症状があると診断したよ」、とアロンソは続けた。
その診断結果から、アロンソは病院へと送られた。アロンソのマネジャーであるルイス・ガルシア・アバドがツイッターに流して有名になった脊椎(せきつい)固定板が施されて保護シートにくるまれたアロンソの写真は、そこで撮影されたものだった。
アロンソは、その後が最悪だったと次のように語った。
「ずっと、激しい頭痛があった。今週に入るまで全然よくならなかったんだ。でも、クルマに乗ったときには、その影響はないよ」