マクラーレンは、2014年も引き続き現行のセルジオ・ペレスとジェンソン・バトンの布陣で臨むものだと思われていた。
しかし、『Telegraph(テレグラフ)』紙のトム・キャリー記者は、ペレスが1シーズン限りでマクラーレンを去る可能性があると指摘している。
伝えられるところでは、今季のフォーミュラ・ルノー3.5王者で、マクラーレンの育成ドライバーであるケビン・マグヌッセンが、ペレスの後任を務める可能性がある。
元マクラーレンからのF1参戦経験もあるヤン・マグヌッセンの息子ケビンは、2013年のフォーミュラ・ルノー3.5シリーズで獲得したタイトルが高く評価され、GP2のテスト走行を行うことになっていた。しかし、キャリー記者によれば、マグヌッセンは今週、「はっきりとした理由も明かされないまま」直前になってテスト走行を取りやめた。
マクラーレンのチーム代表を務めるマーティン・ウィットマーシュが先日、フォーミュラ・ルノー3.5シリーズを「GP2よりはるかに質が高い」と評していたため、このテストがマグヌッセンの評判を脅かす恐れがあると見なされた可能性も否めない。
実際に、今シーズンのフォーミュラ・ルノー3.5シリーズには、ストッフェル・ファンドールネ、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、セルゲイ・シロトキンそしてカルロス・サインツJr.といったF1ファンならなじみのある若手ドライバーらが数多く参戦していた。
一方で、2013年のGP2チャンピオンには、スイス出身の若手ドライバー、ファビオ・ライマーが輝いた。しかし、『Blick(ブリック)』のベテラン記者ロジャー・ブノワの目には、F1がライマーにとって、「月と同じくらい遠い存在」であるように映っている。
21歳のマグヌッセンも、F1への道を懸命に模索しているが、フォース・インディアもしくはマルシャといったチームからのデビューになると見られてきた。
マグヌッセンは、アブダビで「僕としては、1年目から競争力のあるチームで走れるなら、そのほうがいい」と『Telegraph(テレグラフ)』のキャリー記者に述べている。
「トップチームへ行けば、リスクがより大きくなるのは事実だ。良いパフォーマンスを発揮できなければ、F1を去ることになるからね。でも、僕の場合、もしトップチームへ行って、活躍することができなければ、それはつまり、僕自身の実力が足りないことを意味する」とマグヌッセンは付け加えた。