バレンシア州政府知事のアルベルト・ファブラが、F1スペインGPの開催地となっているカタルーニャに対し、スペインにおいてF1を交互開催するという計画に背を向けたことを非難した。
ファブラは今週、港町であるバレンシアの市街地コースで今後F1が開催されることはないという報道を認めた。
ファブラは、バレンシア政府としてはF1よりもさらに優先すべき事柄を抱えている、とバレンシアのローカルテレビ局に次のように語った。
「私は重要な供給元に対して、F1があるから支払いができない、と言うわけにはいかないんだ」
ファブラは、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンとの交渉により、5400万ユーロ(約72億円)に及ぶ違約金の支払いを免除されたことを認め、次のように続けた。
「書類関係は最終的なとりまとめが行われている。だが、いかなる違約金も支払うことはないと発表することができる」
「われわれが合意したのは、一切の設備をほかのサーキットとして使うことはしないということだ」とファブラは付け加えた。
事実、スペインのウェブサイトにはバレンシアのF1サーキットが取り壊されているところを撮影した一連の写真が掲載されている。
ファブラは、次のように続けた。
「エクレストンとの会議において、現在のわれわれにとって予算をまかなうことがどれほど難しいことかを説明した。だが、将来に向けて可能性は残しておいた。もし、今後経済情勢が改善され、民間からの協力も受けられるようであればね」
ファブラはさらに、最初はバレンシアとともにF1スペインGPを隔年開催するという計画に同意していたカタルーニャ州知事のアルトゥール・マスに対する非難を口にした。
「われわれはマスとの話し合いを行った。だが、彼は判断基準を変えてしまったんだ。最初は彼も合意していた。だが、その後そうではなくなった」
「その姿勢の変化を残念に思う。政権というものは、その発言内容や約束事には忠実であるべきだからね」、とファブラは付け加えた。