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ベッテルが「秘密の」エキゾースト・ブローイングを使用か

2013年10月02日(水)9:50 am

イタリアの専門誌が、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が圧倒的な強さを見せている理由は、巧妙に新しい「エキゾースト・ブローイング」の手法を用いているからだと論じている。

昨年まで3年連続でF1タイトルを獲得しているベッテルは、F1第13戦シンガポールGPでも圧倒的な強さを見せてポイントリードをさらに広げ、4年連続でのタイトル獲得に大きく前進した。だが、かつてF1チーム代表であったジャンカルロ・ミナルディはベッテルの乗るレッドブルのクルマの合法性に関して疑問の声をあげていた。

シンガポールのマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットのコース脇からレースを観戦していたミナルディは、ベッテルのクルマは心配になるほど良いハンドリングを示していたとともに、そのルノーエンジンは「かつてトラクション・コントロールが用いられていた時期のものと似た音を出していた」と指摘した。

事実、『Autosprint(オートスプリント)』はそのウェブサイトに、シンガポールにおいてベッテルのクルマがコーナー中間点で奇妙な音を出している映像を紹介している。

『Autosprint(オートスプリント)』誌の最新号の表紙には「ベッテルの秘密」との見出しが記され、ベッテルの最近の圧倒的な強さに関する「秘密情報」だとされる内容を明らかにしている。

しかし、『Autosprint(オートスプリント)』では、レッドブルが使っているのは「トラクション・コントロール」のようなものではなく、現在ではF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって禁止されているブロウン・エキゾーストの効果を巧妙に模倣したエンジン・マッピングが使われているのではないかとしている。

イギリス人ジャーナリストのジェームス・アレンも、自身のブログに「トラクション・コントロールというより、むしろルールの範囲の中で、排気管に(排気を)吹き込む何らかのマッピングを施している可能性がある」と、それに同意する書き込みをしている。

メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフは、『Speedweek(スピードウィーク)』に、「この調子なら、セバスチャンは今シーズンの残りのレースすべてで勝利するかもしれない」と語った。

そうなれば、表彰台に立つベッテルには、さらにブーイングが浴びせられることになりそうだ。

F1公式タイヤサプライヤーであるピレリのモータースポーツ責任者、ポール・ヘンベリーは、『Bild(ビルト)』に次のように語った。

「セバスチャンの人気がまた上がるのは、彼が負けたときだけだろう」

「負けても立ち上がり、笑ってみせ、そして謙虚でなくてはならないよ。負けっぷりの潔くない者を好む者は誰もいないからね」

そう語ったヘンベリーは、次のような冗談で締めくくっている。

「多分、我々は彼にはタイヤを3本だけ供給することで、その手伝いをすることができるかもしれないね」

『Autosprint(オートスプリント)』が紹介した動画ページのアドレスは下記の通り。

(http://autosprint.corrieredellosport.it/2013/09/30/sentite-il-rumore-del-motore-di-vettel/10584/)

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