フェラーリは2014年のドライバーとしてキミ・ライコネン(ロータス)を獲得したが、放出されるフェリペ・マッサにとっても良いことだという意見がある。
今週、フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロはマッサについて、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に「我々とフェリペとの関係は明確だった」と語り、次のよう続けた。
「彼は結果を必要としていた。我々もそうだ。結果を出したが、コンスタントに出せていなかった」
「何度か素晴らしいレースをした。だが、それを繰り返すことはできなかった」
「昨年はコンストラクターズ選手権で、彼のポイントが足りなかったのだ。変化は、彼にとってもプラスに働くだろう」とモンテゼモーロは話している。
フェラーリが最後にドライバーズタイトルを獲得したのは、2007年のライコネンの時だ。そのライコネンを獲得し、絶対的「ナンバー1」ドライバーのフェルナンド・アロンソと組ませる決断をしたフェラーリの意図は、はっきりしている。
しかし、マッサの友人であり、同じブラジル出身の元F1ドライバーであるルチアーノ・ブルティは、フェラーリ離脱はマッサにとっても最良の選択だと話している。
「フェラーリで続けたら、今と同じ調子のままかもしれない。それは理想的とは言えない」とブルティはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に語った。
「だから、比較的良いクルマが来年手に入るなら…ロータスしかないから簡単ではないけれど、それが彼にとって一番いいことだ」
「彼の再出発になると信じている」
マッサ陣営も、同じ捉え方をしているようだ。
マッサはすでに、フェラーリでの残りの数戦は、チームやアロンソのためでなく、自分のために戦うと明言している。
マッサのマネジャーであるニコラ・トッドは、ひん繁にチームメートに奉仕せざるを得ない状態は、「ドライバーの本能を破壊する」と話す。
「私たちは、F1に残りたい」とトッドは『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙に語っている。「しかし、自由を与えられるチームに在籍しなければだめだ」
「そうすれば、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)ほどのドライバーに1ポイント差で敗れてタイトルを逃した2008年と同じフェリペを見ることができるだろう」