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フェラーリ流ドライバー哲学

2013年08月06日(火)10:59 am

フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ会長が、またしてもフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)に警告を発した。我がチームはいつだってドライバーに事欠かないというのだ。

モンテゼモーロは『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に次のように語る。「たとえ私が多くの問題を抱えているとしても、将来のドライバー探しには困っていない」

フェラーリは既に一度、前戦ハンガリーGPのあとアロンソに「お仕置き」したことを明らかにしている。最近、競争力が足らないとあえてチームを批判したのがきっかけだ。さらに同じレースの週末、アロンソのマネジャーはレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーと会談を行っている。

しかし、モンテゼモーロは向こう5年間、契約によりアロンソとスポンサーのサンタンデール銀行をしっかりと抑えている。アロンソはどこにも行かせないというわけだ。

「以前から言っている通り、フェルナンド・アロンソは素晴らしいドライバーだ」

「彼は既にそれを証明しているし、今後も知らしめてくれることだろう」

同時にモンテゼモーロは、フェラーリで最も重要視されるのはドライバーではないとくぎを刺している。

モンテゼモーロが問題視しているのは、「どこかの誰かが乗るマシン」を誕生日プレゼントに欲しいと言ったアロンソのコメントだ。

「まったく、頼むよ」とモンテゼモーロ。「どうか昨年最終戦ブラジルGPの終盤数周を忘れないでほしい。あの時、アロンソは事実上の世界チャンピオンだったのだ。彼はどのマシンに乗っていた? ほかのどのクルマでもない、フェラーリだ」

「我々には勝利のノウハウがある」

「ひとつはっきりさせておこうじゃないか。私の関心はフェラーリにしかない」

「我々は多くのドライバーを乗せてきた。それなりの腕を持つ者、中には偉大なドライバーもいた。しかし、ステアリングを握る手がいくら変わっても、フェラーリは変わらない」

次にマラネロを「去る」ドライバーは、ブラジル人のフェリペ・マッサかもしれない。8年間在籍したが、さすがに時間切れとなったようだ。

「フェリペは速いドライバーだ。素晴らしい人間でもある」と、モンテゼモーロ。

「だがここ最近、彼にはっきり求めているものがある。それは結果でありポイントだ」

「どこかの時点で、我々は互いに正面から向き合い、今後について決めなければならない」

その一方で、チーム代表ステファノ・ドメニカリの立場は、あれこれと詮索(せんさく)するべきでないというのがモンテゼモーロのスタンスだ。

「ドメニカリで連想されるのは、優れた王様だ」

「彼のリーダーシップのもとコンストラクターズ選手権を一回獲得したほか、もう少しでドライバーのタイトルに手が届くところまで3回は行った」

「うち2回は、たやすく取ってもおかしくなかった。そうなればドメニカリに対する評価はまったく別のものになっていたはずだ」

最後にモンテゼモーロは、今のF1を意のままにしているレッドブルにほこ先を向けた。

「われわれは飲料メーカーではないが、そういう商売をしている人には可能な限り敬意をはらっている」

「われわれはスポンサーではない。最高レベルのマシンを設計し製作する、それがわれわれだ」

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