『Blick(ブリック)』紙によると、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)への給料が未払いのチームは、ザウバーだけではないようだ。
ヒュルケンベルグが2012年シーズンに所属していたフォース・インディアも、給料を全額支払い終えていないとのうわさを聞きつけた同紙のベテラン記者ロジャー・ブノワが、ヒュルケンベルグ本人にそのことを伝えた。笑みを浮かべながら「それは僕への質問ってこと?」と答えたヒュルケンベルグは、「数字や給料に関しては、何も答えられない。そういう契約になっているから」と述べるにとどまった。
また、未払いの給料だけで十分快適な生活を送れるのではないかと言われたヒュルケンベルグは「ただ笑って、何も言わなかった」とブノワは付け加えている。
もうひとつのうわさは、ヒュルケンベルグがすでに自由契約の身であるというものだ。これは、ザウバーからの給与支払いが滞ったため、契約を終結させたためとされる。
「これに対する答えも、さっきと同じ」とヒュルケンベルグは強調したが、2014年シーズンについてフェラーリやロータスと交渉する可能性は否定しなかった。
ヒュルケンベルグがフォース・インディアから同等の中堅チーム、ザウバーへの移籍を発表したとき、ただの「横滑り」とさんざん揶揄(やゆ)されたものだった。しかし、フォース・インディアから支払いを受けていなかったことが事実だったとすれば、この移籍にも説明がつく。
また、ザウバーのクルマが今季、競争力に劣るうえ、チームも財政面で深刻な状態にあることを踏まえると、ヒュルケンベルグがこの移籍を後悔していたとしても無理はない。
「これまでのところ、僕たちは明らかに期待通りのパフォーマンスができていない」とヒュルケンベルグも認める。
「でも、ときとして、人生はこういうもの」と話した。
フォース・インディアの速さを目の当たりにして、移籍を後悔しているかと尋ねられたヒュルケンベルグは次のように述べた。
「後悔はしていない。僕は自分の決断を尊重している」