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F1ボスの起訴で今後の成り行きは?

2013年07月19日(金)10:29 am

ドイツの元銀行家ゲルハルト・グリブコウスキーを巡る汚職事件で、事態はついにF1最高責任者バーニー・エクレストンの起訴に発展。エクレストンの上に立つ者たちは、今後の成り行きを見守る姿勢だ。

グリブコウスキーは現在、収賄の罪で収監されているが、17日(水)、こんどはエクレストンが買収目的から数年前、グリブコウスキーに4,400万ドル(現在のレートで約43億8,000万円)を渡したとして贈賄の疑いで起訴された。

今後はエクレストンのお抱え弁護士たちが対応策を講じ、裁判所は起訴状を受理するかどうか決める。

F1の権利を持つフォーミュラ・ワン・グループは、「今回の事態で取締役会は、引き続きこれからの成り行きを見守る」との声明を出した。

事件の深刻度から、長年に渡ってF1に敷かれてきたエクレストン体制も、さすがに幕引きとなりかねない。オーストリア『Osterreich(エステルライヒ)』紙は、エクレストンが有罪にでもなれば刑期は最大10年と報じている。それどころか、起訴されただけでもエクレストンの座は危うい。

それでも、自主的に辞任する考えがあるかと質問されたエクレストンは、スイス『Blick(ブリック)』紙上で次のように答えている。「そうしなければならない理由が分からないよ」

「私は、今までやってきたことを続けるだけだ。自分の仕事をね」

「事件によって私の行動に変化が生じることはない」

危機的な状況にも動じないところは、いつものエクレストンらしい。裁判が開かれれば、必要に応じて出廷するというのだ。

「どうしようもないときは、そうするさ。それがどうした?」と、エクレストン。

17日(水)に明らかとなった起訴にも、「特に影響はない」と言い切っている。

しかし、周囲からのプレッシャーがないといえば、それはウソになる。昨年末、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロは、正式な事件となった時点でエクレストンは「辞める」べきだと主張していた。

メルセデスAMGの親会社ダイムラーも、17日(水)に次のような声明を出している。「ダイムラーにとって、法令遵守は最重要事項だ」

同社の広報は、エクレストンの事件についてF1の持ち株会社CVCキャピタル・パートナーズ、各F1チーム、さらにはFIA(国際自動車連盟)と話し合うと付け加えている。

イギリスの経済金融情報サイト『City A.M.』によると、CVCは、現時点でエクレストンを支持する姿勢を打ち出している。

F1を経済面から報じる『Formula Money』の情報筋がクリスチャン・シルト記者に語ったところによると、CVCは、「過去3年のあいだ、いつでもバーニーに辞任を迫ることができた。しかし、そうしなかったのは、彼を支持しているからだ」

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