ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、メルセデスAMG内に亀裂が生じているとのうわさを否定した一方で、「ただ単に気になることがあるだけ」と述べるにとどまり、多くを語ろうとはしなかった。
ハミルトンは、チームメートのニコ・ロズベルグより2つ前の3位表彰台で第7戦F1カナダGPを終えたものの、レース後の表情に元気がないのは誰の目からも明らかだった。
レース終盤、チーム無線でタイヤの摩耗に関する情報を伝えてきたレースエンジニアに対し、ハミルトンが「お願いだから運転に集中させてくれ」とピシャリと言い放つ一幕があった。
しかし、ハミルトンはレース後、これをチーム内の対立ではなく、ただ単にチェッカーフラッグに向かってレースをしているときの緊迫した状態を表した一瞬に過ぎないと述べている。
「フェルナンド(アロンソ/フェラーリ)の猛追を受けると、まるで雄牛に追いかけられているような感覚になる。限界の状態で走っているとき、とにかく誰にも話しかけて欲しくなかったんだ」
ハミルトンは、ロズベルグが3戦連続でポールポジションを獲得し、第6戦F1モナコGPで今季初優勝して以来、自身の最大の関心事はチーム内の優勢を決めるバトルになったと示唆している。
「どんな結果でも満足するわけじゃない。僕が求めているのはベストと優勝さ。まだ1勝できていないのに、ニコは(モナコで)勝っている。だから僕はどうしても勝つ必要があるんだ」
「がっかりしているように見えるかもしれないけど、そうじゃない。気になることがあるだけさ」とハミルトンは語った。