2015年からホンダがマクラーレンにエンジンを供給することが発表され、メルセデスのモータースポーツディレクターであるトト・ヴォルフが、長年のパートナーを失って残念だと語った。
メルセデスは、長年マクラーレンにワークスチームとしてエンジンを供給してきたが、2010年にメルセデスAMGが発足すると、マクラーレンは高額な使用料を支払うカスタマーチームという立場になった。
しかし、それも2014年で終わる。2015年からはホンダがF1に復帰し、80年代から90年代にかけて黄金時代を築いたマクラーレン・ホンダが復活する。
メルセデスは、自チームに精力を注いではいるが、現在マクラーレンとフォース・インディアにもエンジンを供給しており、名門マクラーレンという顧客を失うことを残念がっている。
「もちろん顧客を失うのは理想的じゃない。特にそれがマクラーレンのように、非常に長期にわたってメルセデスとともに歩み、偉大な成功を収めてきたチームなら、なおさらだ」とヴォルフは『Speedweek(スピードウィーク)』に語っている。
「従って、もちろん喜ばしいことではないが、それが彼らの決断だ。また、別の競争相手をF1に迎えることは楽しみでもある。ホンダはトップブランドであり、よく言われるように、競争はビジネスにとって良いことだ」
ヴォルフは、メルセデスエンジンの唯一のカスタマーチームとなるフォース・インディアもホンダに移るのではないかという心配はしていないと話した。
「それはない。カスタマーチームに供給する能力は誰でも限られているからだ」
「われわれにとっては、3チームか4チームだ。数年後には、(メルセデスエンジンを使用するのが)F1で少なくとも3チームにはなるだろうと自信を持っている」
ヴォルフの言葉は、現在メルセデスが、2015年以降のマクラーレンに変わるカスタマーチームを探していることを示唆している。