F1最高権威者であるバーニー・エクレストンが、メルセデスAMGに対してルイス・ハミルトンをマクラーレンから引き抜くよう助言をしていたことを認める発言をしている。
昨年、ハミルトンが、誰もが認めるトップチームであるマクラーレンを離脱することを決めたときには驚いた者も多かった。だが、最近、同じくマクラーレンでテクニカルディレクターの職にあったパディ・ロウもハミルトンの後を追うようにメルセデスAMGへの移籍のためにマクラーレンを離れることが明らかとなっている。
エクレストンは、これらの動きについて『Bild(ビルト)』紙とのインタビューの中で次のように語っている。
「メルセデスAMGに言ったんだよ。もしルイス(ハミルトン)を手にいれたなら、今後に向けて必要となる適正な人材もすべて手に入るだろう、ってね」
「今後、彼らのところには、勝てるチームで働けると考える人材が集まってくるよ」
一方、マクラーレンは、2008年のF1チャンピオンであるハミルトンと技術責任者であったロウというふたりの有能な人材が流出するというマイナス面を抱えることとなった。
かつてフェラーリとマクラーレンで活躍した元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも『Tiroler Tageszeitung(チロラー・ターゲスツァイトゥング)』紙のF1シーズン開幕に向けたインタビューの中で次のように語っている。
「マクラーレンは以前ほど強くはないね」
「セルジオ・ペレス(マクラーレン)では、ジェンソン・バトン(マクラーレン)に対して(ハミルトンと)同じようなプレッシャーを与えることは無理だろう」
さらに、かつてルノーF1のチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレも、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、「ハミルトンのいなくなったマクラーレンはかなり弱体化するよ」と述べている。