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マッサ、苦難の2012年シーズンを乗り越え涙の表彰台

2012年11月29日(木)9:09 am

フェリペ・マッサ(フェラーリ)は、激動の2012年シーズンの途中で、引退を考えた時期もあったことを明かした。

F1最終戦ブラジルGP、3位で表彰台に上がったマッサは、人目もはばからずに涙を流した。

マッサにとって2012年は、非常に厳しいシーズンだった。2009年に予選中の事故で大ケガを負って以来、数シーズン不調に苦しんでいたが、今シーズン序盤はさらに調子を落としていた。しかし、シーズン終盤にようやく復調し、予選や決勝でチームメートのフェルナンド・アロンソを上回ることもあった。

この点について元F1ドライバーのマルク・スレールは、『Speedweek(スピードウィーク)』にこう語った。「(マッサ復調の)理由は2つあると思う」

「まず、いかに強靱(きょうじん)なアロンソといえども、永遠に疲れ知らずという訳にはいかない。ベッテル(セバスチャン・ベッテル/レッドブル)とのタイトル争いを、スピードで劣ることの多いマシンで続けてきて、疲れもあった」

「もう1つ、フェラーリが何度も重ねてきた改良が、アロンソよりマッサのドライビングスタイルに合っていたのだと思う」

理由はどうあれマッサは、F1キャリアの終わりもささやかれていた状況から一転、2013年の契約延長にまでこぎ着けた。ブラジルGPの表彰台で見せた涙が、今シーズンの苦難を物語っている。

「まず何より、表彰台に上れたということが、本当に感動的だった」とマッサは『SporTV』の番組『Bem Amigos(ベン・アミーゴス)』で語った。

「でも涙が出たのは、喜びより苦しみのことを思ってだったと思う」

「何度も打ちのめされて、一瞬"本当に続けたいのか?"とさえ思ったよ。自分にはどうしようもないことを考え始めてしまった。もう頭がどうかしていたんだ」

「そういう状態から、また以前と同じように考えられるようになった。表彰台の裏では、普通だったんだよ。ベッテルにお祝いを言って、その時を楽しんでいた」

「でも、僕の名前を叫んでいるスタンドや、妻や家族、友達、僕のメカニックやチームを見た瞬間…急にね(涙が出始めた)」とマッサは胸の内を語っている。

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