1978年のF1王者マリオ・アンドレッティが、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)よりもフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)に大きな賛辞を送ると述べた。
第19戦F1アメリカGPが終了し、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)による激しいドライバーズタイトル争いの決着は、最終戦のブラジルGP(11月26日決勝)にまでもつれ込むこととなった。
現在ポイントランキングトップのベッテルは、2位アロンソンに対して13ポイントの差をつけており、ベッテル優勢の状況で2012年のタイトル争いはいよいよ大詰めを迎えようとしている。
自身も現役時代にはフェラーリで走ったことのあるアンドレッティは、「アロンソには弱点がない」とスペインの『El Pais(パイス)』紙に述べ、次のように続けた。
「彼のクルマはいつもペースで後れを取っていたが、すべてのチャンスで最大限の成果をものにしてきている」
「ベッテルの才能は疑いようのないものだ。だが、彼には明らかに最高のクルマがある。成績に個人の力が最も影響しているのはフェルナンドなので、彼の方がより王者にふさわしい」
「シーズン序盤、ベッテルはクルマに満足していなかった。彼がレースを支配するようになったのは、レッドブルがRB8(レッドブルの2012年型車)の戦闘力をアップさせる術を発見した、シーズン残り3分の1になってからだ」
「今となっては、ウェバー(マーク・ウェバー/レッドブル)も非常に速い。ひとつのチームで両方のドライバーが上位にいるということは、そのクルマがとても速いということだ」
「フェルナンドは自分の方がタイトルにふさわしいと考えていることだろう。そして、私は彼の考えに賛成する。彼はベッテルと比べると不利な状況だからね」
その一方で、現役時代に3度のF1世界王座を獲得したニキ・ラウダは、今後のさらなるベッテルの成功にF1界は備えておくべきだと警告している。
「セブ(ベッテルの愛称)はミハエル(シューマッハ/メルセデスAMG)のすべての記録を打ち破ることができるだけではない。彼ならやってのけるだろうね!」とラウダは『Bild(ビルト)』紙に対し、ベッテルがこれからも活躍し続けるという意見を語った。
「レッドブルは何度でも彼に最高のクルマを与えることができる」