ルーベンス・バリチェロはフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が、2012年のフィナーレを迎えるまで選手権のリードを保ち続けることを予想している。
『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』 から今シーズンのチャンピオンは誰になるかという質問をされたバリチェロは「アロンソだと思う」と答えた。
バリチェロはF1で前人未到の通算326戦出場という記録を打ち立てたが、昨年限りで当時所属していたウィリアムズのシートを失い、今年からはアメリカのインディカー・シリーズに活躍の場を移している。
アロンソが2012年のチャンピオンになる理由の説明としてバリチェロは次のことを付け加えた。
「ハミルトンはF1ドライバーの中で一番の速さの素質を持っているけれど、アロンソが一番完成されたドライバーだ」
「だからフェリペ(マッサ/フェラーリ)にとっては本当に難しい状況なんだ。彼はいつも最強のドライバーと比較されているんだからね」
しかし、バリチェロは同郷のマッサのパフォーマンスが「ここ数戦はアロンソにとても接近している」ため、2013年もフェラーリに残留できる可能性があると指摘している。
またバリチェロは、ロメ・グロジャン(ロータス)が出場停止処分に代わってイタリアGPに出走するドライバーの候補としてロータスに名前を挙げられていたと明かした。
そして、最終的にイタリアGPに出場したジェームス・ダンブロシオを引き合いに出し、「結局、彼らにはサードドライバーを起用しなくちゃいけないプレッシャーがあったみたいだね」と述べた。
バリチェロは未だに、ウィリアムズが2012年に自身のシートを用意しない決断を下したことを残念に思っているようだ。
「別に僕の方が今いる彼ら(パストール・マルドナード、ブルーノ・セナ)よりも、うまくやっていただろうなんて言うつもりはない」
「ただ、いいクルマがあるんだったら、より多くのポイントを獲得するために経験豊富なドライバーに期待を託すのは当たり前のことなんだ」
さらに、バリチェロはF1を恋しく思っていると認めている。
「19年間も連れ添った人を次の日に忘れるなんてできないでしょ。メルボルン(オーストラリアGP開催地)での開幕戦をテレビ観戦することになった僕の息子のエドゥアルドは悲しんでいたよ」と、長年携わってきたF1現場にいられない心の内を明かした。
だが、地元のサンパウロ(ブラジルGP開催地)で11月に開催される今シーズンの最終戦には、会場へ足を運ぶかもしれないと明かしている。
「F1にはたくさんの友人がいるし、彼らに会いたいからね」とバリチェロは締めくくった。