桜井孝太郎、オートGPへの参戦が決定
F1参戦を目指し、今年はF1直下のGP2のサポートレースであるGP3へシーズン途中まで参戦していた桜井孝太郎が、オートGPへ参戦することになった。
オートGPは、ローラ製シャシーに、約550馬力を発生するザイテック製3.4リッターV8エンジンを搭載。2種類のタイヤが用意され、レース中のタイヤ交換が義務づけられるなど、F1に向けた実戦トレーニングを意識したカテゴリーになっている。
GP3より約2倍も馬力のあるカテゴリーだけに、桜井はF1ドライバーであるフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）のトレーナーの体力テストを受け、このテストに合格したことからビンチェンゾ・ソスピリ率いるユーロノバ・レーシングと契約し、アメリカのソノマで行われるレースへの出場が決まった。
桜井は、次のようなコメントを残している。
「もう気がつけばF1の目の前のカテゴリーにまで来てしまったんですね？（笑） 僕以上に周りの皆さんがビックリされている事だと思います。でもこれは今年、いや、人生最高のチャンスだと思います。今週末からはもう敵がF1ドライバーになるわけですから、そうとう面白い戦いになると思います。だから自分の走りに100パーセント集中して、今の自分をすべて出し切って来年のために最高のスタートを切ろうと思います」
「皆さんも知っての通り、僕は今年GP3の参戦をシーズン途中で切り上げる事にしました。なのでエネルギーは充分に充電ずみです。そのすべてを今回のレースにぶつけたい。そうすれば必ず得られる物はあると確信しています。人生最高のぶっつけ本番ですけど、この素晴らしい舞台を造ってくれた皆さまに心からの感謝をこめてレースに挑みたいと思っています。もう僕だけのレースではありませんからね」
また、ソスピリ監督は桜井への期待を次のように語っている。
「私は、桜井孝太郎選手がフォーミュラBMWに参戦していたころから、彼のマネジャーに対してラブコールを送っていました。今回、孝太郎選手をわれわれのチームの一員として迎えることができて、本当にうれしく思っています。パワフルなオートGPのマシンに乗った孝太郎選手の姿を想像するだけで興奮しますし、彼にとって本当に大きなステップになるはずです。しかし、私は桜井孝太郎選手が、われわれの期待どおりの成果をあげてくれることを信じていますし、そしてこの挑戦が、お互いにとって、将来にわたる長いコラボレーションのスタートになることを願っています」
