F1統括団体FIA(国際自動車連盟)により違反の裁定が下されたレッドブルのフロアに作られた穴であるが、これによりカナダGP(10日決勝)に影響が出るのではないかとの憶測をレッドブルが否定している。
モナコGPでマーク・ウェバー(レッドブル)が優勝した際、マシンがルールに合致していると主張したレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナー。その時ホーナーは、英紙『Mirror(ミラー)』に対して次のように述べていた。
「われわれと同じようなマシンが存在している」
「前にも言ったように、マシンの状態には完全に満足している。マシンはレギュレーション違反などしていないし、変更を加えるつもりもない」
しかしFIAは、レッドブルのフロアに作られた穴はルールに違反していると判断。そのためレッドブルは、今週末のカナダGPまでに、この穴のデザインを変更するよう求められた。
かつてジョーダンやジャガーといったF1チームで技術責任者を務め、現在は『BBC』の番組において解説者として活躍しているゲイリー・アンダーソンは、今回なされた規則の明確化前に、FIAがいったんはレッドブルの穴がルールに違反していないと裁定していたことに問題があると指摘した。
「この問題に関するFIAの対応がまずかった」
「レッドブルが悪いのでもなく、ほかのチームが悪いのでもない」とアンダーソンは語っている。
今回の裁定に際しレッドブルのモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコは、カナダGPでのレッドブルのパフォーマンスに影響が出るのではないかとの予測を否定した。
「いずれにしても、モントリオール(カナダGP)でこのフロアを使用するつもりはなかった」とマルコは『setanta.com』に対して述べ、こう続けた。
「よってカナダGPに際しても、(マシンに)修正を加える必要などない」
そしてマルコは、スペイン紙『Marca(マルカ)』に対し、このルールは「ほかのチームにも等しく」適用されなければならないと語っている。