MotoGPで活躍するケーシー・ストーナー(レプソル・ホンダ)が今季限りでの引退を表明した。『BBC』などが報じている。
2007年と2011年にワールドチャンピオンを手にしたストーナーだが、MotoGPに対する情熱を失ったため引退を決意したと次のように説明している。
「このスポーツはすごく変わった。僕が楽しむことのできないものにまで変わってしまった」
「もう情熱がわかないんだ。だから今リタイアしたほうがいい」
「がっかりしたことはたくさんある。同時に、このスポーツには大好きなこともたくさんある。でも残念ながら、そのバランスが悪いほうに傾いてしまった」
「時間をかけて考えたし、家族や妻とも時間をかけて話し合ってきた。この2年ほどずっと考えてきたことだ。でも……2013年は走らない」とストーナーは語っている。
26歳になるストーナーは、引退するのではないかという憶測に対して最近、「みんな作り話がうまいみたいだ」と語り引退を否定したばかりだったが、ル・マンで行われるフランスGP(20日決勝)を前に、引退する意志を明らかにした。
ストーナーは、引退後の計画については明かさず、「人生の違う分野に進むつもり」とだけ話した。
ストーナーは今季第2戦スペインGPと第3戦ポルトガルGPで優勝して、2位のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)に対して1ポイント差でランキングの首位に立っている。
タイトル防衛に向けて順調なスタートを切ったストーナーだが、MotoGPの技術面での変化に対しては批判的だった。今季からエンジンの排気量が800ccから1000ccに拡大し、カワサキやスズキといったメーカーが撤退している。