マクラーレンへのエンジン供給により2015年にF1復活を果たすホンダが、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の加入を望んでいることを、マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュが認めた。
フェラーリに対するアロンソの不満が日に日に高まっているとされる中、F1シンガポールGP(第13戦)の際にアロンソのマクラーレン加入に関するうわさの引き金を引いたウィットマーシュは、先週末のF1日本GP(第14戦)でスペインのスポーツ紙『AS』に対して次のように語った。
「彼はフェラーリと契約を結んでいる。(しかし)将来については誰にもわからない」
また2007年の1シーズン限りでアロンソを手放したのは大きな間違いであったとウィットマーシュは考えているようで、「2007年に彼を失ってしまったことを後悔しない日はない。彼は成熟し、とても強いドライバーに成長した。本当にそう(間違い)だったよ」と述べている。
現在ウィットマーシュがその間違いを正そうとしていることは明らかであり、ホンダもそれを熱望しているとウィットマーシュは語る。
「彼らも望んでいることは疑いようもない。ホンダは、マクラーレンにアロンソを迎えたがっている。そしてマクラーレンは、それ以上にフェルナンドをマクラーレンに迎えたいと考えている」
「はっきりしているのは、彼とは何ら交渉を行っていないということだけだ。フェルナンドにはフェラーリとの契約があるからね」
しかしながら、アロンソが現在のF1界において最高のドライバーであるため、マクラーレンもアロンソ獲得を希望しているとウィットマーシュは続けた。
「フェラーリにとっては不当な言い方になるかもしれないが、彼はマシンの性能以上のパフォーマンスを見せている」
「もちろん、セバスチャン(ベッテル/レッドブル)も素晴らしい仕事をしている。両者ともにトップドライバーと言って良いが、セバスチャンの方は常に強いマシンを手にしている状況にある」
マクラーレンはジェンソン・バトンとの契約延長に合意したとみられており、アロンソが来季マクラーレンへ加入する場合、セルジオ・ペレスがアロンソにシートを譲ることになる。マクラーレンとは複数年契約を結んでいるとされるペレスだが、ウィットマーシュはペレスについてこう話した。
「今年はセルジオが望んでいたほどには良いシーズンではなかった。しかしジェンソン・バトンを倒すのはそれほど簡単ではない」
「残念なことに、マシン自体も我々が望んでいた状態には程遠いから、ドライバーを激しく責めるわけにもいかない。ジェンソンは今年良い仕事をしているかって? もちろんだよ。セルジオの方はどうかって? イエスだよ」
「セルジオは彼が望むことをすべてやれているのか? それについてはノーと言うしかないが、彼はさらに強いドライバーになるため自分のすべてをささげている」