20日(木)にパリで行われるメルセデスAMGのタイヤテストをめぐる聴聞会に、今年からチーム首脳になったニキ・ラウダとトト・ヴォルフは出席しないことを同チームが認めた。
メルセデスAMGは5月にバルセロナで今年のマシンを使用してピレリのタイヤテストを行い、これがレギュレーションに違反するかどうかがFIA(国際自動車連盟)の国際法廷で裁かれる。
この聴聞会にチーム代表のロス・ブラウンは出席するが、非常勤会長のラウダとモータースポーツ責任者のヴォルフは出席しないことをチームの広報担当者がドイツの『DPA通信』に認めた。
『APA通信』によると、ブラウンは、弁護士とチームのエンジニア数名とともに出席するという。この「秘密タイヤテスト」問題では、ブラウンが責任を問われて職を失うのではないかといううわさもある。
ラウダは聴聞会に出席しないが、メルセデスAMGは処罰を受けるべきではないと主張している。
「メルセデスAMGは、2013年型車でテストして良いという許可を得ていた」とラウダは語り、「誰が正しいか法廷で示されるだろう」と自信を見せているとドイツのテレビ局『RTL』が伝えた。
ラウダは、自身と同じオーストリア人でレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコと聴聞会の結果について50ユーロ(約6,300円)賭けているといううわさだが、マルコは次のように話している。「このテストに何の結果も伴わなかったら、コスト制限交渉は終わり、パンドラの箱が開かれることになる」
また、ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙は、ピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーの首も「パリでどうなるかにかかっている」と伝えた。
記者のリビオ・オリッキオは、ブラウン、ラウダ、ヴォルフも立場が危ういのは同じだと書いている。
「ヨーロッパでの世論には途方もない力がある。首脳陣交代は、一つの対処法だ」