エステバン・グティエレス(ザウバー)は後援者のカルロス・スリムからじかにF1デビューを告げられた? そんな話をグティエレスは否定した。
21歳と若い、メキシコ人のグティエレス。マクラーレンに移籍したセルジオ・ペレスの代わりに今年、ザウバーをドライブするが、チームのメイン・スポンサーであるメキシコの通信会社テルメックスを満足させるための起用とみられている。
テルメックスを率いるのは、大富豪のスリム。そしてペレスのキャリアは、スリムの長男が面倒をみてきた。ところがグティエレスの状況はやや異なる。
ザウバーで3年間、控えドライバーの役を経て、2013年にようやく正規ドライバーとして実戦に身を投じるグティエレスは、本当にスリムの口から昇格を伝えられたのだろうか? グティエレスの答えは、こうだ。「いいや。僕の4年契約はザウバーとのものだよ」
「僕は、あくまでザウバーと契約を結んでいるんだ」と、グティエレスはスペイン『El Confidential(エル・コンフィデンシアル)』に話す。
「確かにカルロスとの関係は緊密だ。だって彼ら親子は僕のスポンサーだからね。でもだからといって、チェコ(ペレスの愛称)のように僕のマネジャーではない」
「二人とは常にスポンサーとして接してきた。もちろん僕のことはよくしてくれているけど、これは僕とザウバーの関係の中で、時間をかけて育ててきたプログラムがもたらしたひとつの成果なんだ」