2011年末にレッドブル姉妹チームのトロ・ロッソでのレースドライバーの座を失いながらもレッドブルのリザーブドライバーに収まったセバスチャン・ブエミは、来年もその職務を継続するかもしれない。
トロ・ロッソのレースドライバーからレッドブルのレースドライバーになるという、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が歩んだ道を踏襲することはかなわなかったブエミだが、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーはリザーブドライバーとしてのブエミの働きに非常に満足している。
ブエミについてホーナーはスイス紙『Blick(ブリック)』に次のように話している。「ブエミはシミュレーターで非常にいい仕事をしてくれている」
「ほんとうに、彼は素晴らしい。シミュレーターで、ベッテルとウェバー(マーク・ウェバー)の2人のドライビングスタイルに何の問題もなく合わせられるんだ。とても珍しいことだよ」
シミュレーターで確かな結果を出した自信からか、ブエミ本人は今シーズン中に金曜日午前のフリー走行セッションで走れるかもしれない、と語っていた。
しかしホーナーはその可能性はない、と申し訳なさそうに言いながらこう話した。
「もしブエミが望めば、2013年も同じ仕事を用意する。われわれは、彼と仕事を続けていきたい」
2年連続ワールドチャンピオンのチームからリザーブドライバーの座を望まれることを光栄と考えるドライバーもいるだろうが、弱冠23歳のブエミは、やはりレースに出ることを望んでいるようだ。これについてホーナーは、「気持ちは分かる。だけど、セバスチャンはこれまでずっとわれわれと仕事をしてきた、それを本人もよく分かっているはずさ」と語っている。