F1の最高権威者バーニー・エクレストンが、メルボルンで開かれるオーストラリアGP主催者たちの態度に業(ごう)を煮やしている。
エクレストンはオーストラリアGP開催に前向きな考えを持っており、2015年までの開催契約もあるため、ヨーロッパのファンに合わせたナイトレースを視野に話し合いを重ねていた。
ナイトレース開催にオーストラリアGP主催者が合意すれば開催費の減額にも応じる姿勢をエクレストンは見せていたが、年間5000万ドル(約40億6000万円)におよぶF1開催費が州の税収でまかなわれていることで、メルボルンがあるビクトリア州議会でもF1開催続行については意見が分かれている。
この動きを受けて、エクレストンはオーストラリアGP開催契約の早期終了を話し合いのテーブルに持ち込んだ。
「政府が望めば、何らかの結論に至るはずだと私は考えている」とエクレストンはロンドンの『Herald Sun(ヘラルド・サン)』の日曜版に語っている。
81歳のエクレストンは、テッド・バリュー州首相が率いるビクトリア州政府に対し、将来的な計画を明確にするよう求めていた。
「誰かが私に“バーニー、われわれは契約を更新するつもりはない”とはっきり言ってくれればいいのだけれどね」
こう話すエクレストンは、ビクトリア州がメルボルンでのレース開催継続を望むならば、すぐに交渉を始めるべきだと警告を発している。
一方オーストラリアGP主催者側は、州政府が開催交渉に必要な「利用可能な小切手帳を持ち出してくれない」と話している。