ルーベンス・バリチェロが、アメリカの最高峰カテゴリー、インディカーへ転向する可能性があると認めた。
1993年にF1デビューを果たし、F1の史上最多出場記録を更新中だったバリチェロだが、昨年限りでウィリアムズのシートを喪失。F1で現在も空席となっているのは、HRTのシート1つのみという状態になっており、バリチェロはF1引退からの引退を余儀なくされることが濃厚だ。
また、バリチェロは今週、友人であるトニー・カナーンが所属するインディカーチーム、KVレーシングのテストに参加する。佐藤琢磨が昨年まで所属した同チームへバリチェロが加入するのではとのうわさもあるが、バリチェロ本人も『O Estado de S.Paulo(オ・エスタド・ジ・サンパウロ)』へ次のように語り、その可能性があることを認めた。
「先入観などを持たず、オープンな心でテストするよ。僕がこれまでクルマから得られたような情熱を感じることができれば、(インディカーも)拒否する理由はないでしょ? 僕はレースが大好きなんだ」
しかし、インディカーがレースを走るコースのうち、オーバル(だ円形のコース)はスピードが非常に速く、これまでにも何度か大クラッシュが発生しており、オーバルで行われた昨年のインディ最終戦ではダン・ウェルドンが亡くなる事故も発生した。それもあってか、バリチェロはインディに参戦しないと妻に約束したことを以前に明かしていた。
「確かにそうなんだよ。解決すべき重要な問題だね」とバリチェロは語り、こう続けた。
「でもそれについて考える前に、まずはクルマのことを知らなくちゃ。オーバルを走らなくても、インディカーに参戦する方法だってあるからね」