レッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、ウィリアムズがメルセデスのBチームになるとは思わないと語った。
■メルセデスの戦略責任者を新チーム代表に迎えるウィリアムズ
先日、メルセデスF1チームで戦略責任者を務めていたジェームズ・ヴォウルスが、ウィリアムズの新チーム代表に就任することが発表された。
そして、これを機に、メルセデスとウィリアムズの関係がより密接なものとなり、ウィリアムズがメルセデスの事実上のBチームとなる可能性もあるのではないかとの噂もささやかれている。
実際のところ、ウィリアムズはメルセデスからエンジン供給を受けているカスタマーチームであり、2019年から2021年まではメルセデスの契約下にあるジョージ・ラッセル(現メルセデス)をレンタル移籍させてウィリアムズで経験を積ませたという経緯もある。
さらに、現在メルセデスのチーム代表を務めているトト・ヴォルフは、かつてウィリアムズの共同オーナーだったというつながりもある。
こうしたことから、メルセデスで重要なポジションにいたヴォウルスがウィリアムズを率いることになったことで、メルセデスのウィリアムズに対する影響力がさらに強化されることになると考える者がいても不思議はないだろう。
■メルセデスが失うのはヴォウルスだけではない?
しかし、レッドブル首脳のマルコは、そうは考えていないようだ。
「いや、私は全く違う情報を持っているよ」
ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』にそう語った79歳のオーストリア人は次のように続けた。
「ヴォウルスは自発的に行ったんだ。そして、優秀なエンジニアたちも一緒に連れて行くことになると言われているよ」
「私の情報筋によると、メルセデスの雰囲気がかなりピリピリしているのはそのためだよ」
マルコは、ヴォウルスの離脱がメルセデスにとって大きな打撃となる可能性もあると考えているようだ。
「いずれわかることだよ」
そう語ったマルコは次のように付け加えている。
「だが、今年の我々のタイトル防衛に関して言えば、それでもメルセデスが最大の挑戦者になるはずだと私は考えているよ」。