ピエール・ガスリー(アルファタウリ)が、今週末に行われるF1第15戦オランダGP(4日決勝)の舞台となるザントフォールト・サーキットで、最近うわさされているアルピーヌへの移籍問題について口を開いた。
■2023年にアルピーヌへの移籍がうわさされるガスリー
セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が今季限りでのF1引退を発表したのを機に、2023年に向けたF1ドライバー市場が大きな動きを見せている。
すでにベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が来季はアストンマーティンに移籍することが確定しており、アルピーヌがそのアロンソの後任に据えようと考えていたオスカー・ピアストリは、マクラーレンと2023年の契約を結んだことがF1オランダGPフリー走行2回目の直前に発表された。
そうした中、アルピーヌは来季エステバン・オコンのチームメートとして、現在レッドブルのセカンドチームであるアルファタウリに所属しているフランス人ドライバーのガスリーの獲得に動いているようだとうわさされている。
ガスリーも、トップチームであるレッドブルへ復帰する道が絶たれたことで、ほかのチームへの移籍を視野に入れ始めていると言われているが、フランスの大手自動車会社ルノーのワークスF1チームにとってオコンとガスリーという2人のフランス人ドライバーをそろえることは意味のあることだと考えている者も多い。
2023年までレッドブルの契約下にあるガスリーについては、すでにアルファタウリが来年の起用を正式に発表しているが、レッドブル首脳陣がもしもガスリーに新たなチャンスがあるのであればそれを尊重したいと示唆したとも伝えられており、実際のところこの問題がどう展開するのかは予断を許さないところもありそうだ。
■ガスリーはすでにアルピーヌとの契約が大詰めに?
こうした中、先週末には、今季のF1第14戦ベルギーGPが開催されたスパ・フランコルシャン・サーキットでガスリーがシャルル・ルクレール(フェラーリ)とジョージ・ラッセル(メルセデス)に対して「契約の最終的な詳細を詰めているところ」だと話している映像がネットで公開されており、それはガスリーがアルピーヌとの交渉のことを話していたものだと受け止めた者も多いようだ。
この映像のことについて質問を受けた26歳のガスリーは、次のように答えた。
「僕たちが何を話しているのか知っていたら、みんな笑うだろうね」
「あのときの話はF1とは何の関係もないことだと断言できるよ」
■オコンとの関係は問題ないとガスリー
一方、ガスリーはオコンとの関係があまりよくないと考えられており、それがアルピーヌへ移籍することの障害になるのではないかといううわさもある。
同じ1996年生まれであるオコンとの問題について尋ねられたガスリーは次のように答えている。
「僕たちはお互いに昔から知っているし、ドライバーとして僕は彼を尊敬しているよ」
ガスリーはその一方で、ザントフォールトで取材を受けた記者団に対し、自分とアルファタウリとの関係は「何も変わっていない」とも主張している。