フェラーリの内部事情に精通していることで知られるジャーナリストのレオ・トゥッリーニは、フェラーリの新CEOがF1活動にも力を注いでくれることを期待している。
2018年7月にフェラーリ会長を兼務していた前フィアット・クライスラーCEOのセルジオ・マルキオンネが亡くなったことを受け、フィアットグループ会長のジョン・エルカーンがフェラーリの会長職を兼務することになり、ルイス・カミレリがフェラーリのCEOに就任していた。
だが、カミレリは2020年12月に個人的理由により同職を退任。その後は暫定的にエルカーンがフェラーリのCEOを務めている。
そして、このほどエルカーンがフェラーリの新CEOにベネデット・ヴィーニャという人物を指名したことが明らかとなった。これまでセミコンダクター業界で大きな成功を収めてきた52歳のヴィーニャは今年の9月1日付けでフェラーリの最高経営責任者というポジションに就くことになっている。
エルカーンによれば、ヴィーニャは「我々の業界に多くの変化の多くをもたらす技術に関する深い理解」を有しているという。
フェラーリ社が発表した声明には、ヴィーニャは「フェラーリが世界で最も美しく、進歩的技術が取り入れられた車のクリエーターとしてのリーダー的地位にあり続けることを優先していくことになる」と書かれている。
こうした中、トゥッリーニは自身の有名なブログである『Quotidiano(クオティディアーノ)』に次のように書いている。
「F1で苦戦している我々にも、願う余地はある」
「ヴィーニャは(ニキ)ラウダ時代には子供だった。ジル(ビルヌーブ)の時代には少年だった。シューミ(ミハエル・シューマッハ)がドリームチームを始動させたとき、彼はすでに自分のキャリアを歩んでいた」
「もし彼がこれらのことを覚えており、それらが彼の感情に何かを訴えるものであれば、彼はレース部門のサポートに介入することで我々にそれを証明してくれるだろう」
そう書いたトゥッリーニは、異業種出身者であるヴィーニャが前任者たちと同じようにF1に取り組んでくれることを期待していると示唆しながら次のように付け加えている。
「モンテゼーモロ(元フェラーリ会長)やマルキオンネはF1のことを知らないわけではなかった。だから、どうなるか様子を見ることにしよう」