元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の2人がF1の明日を担う存在であることは間違いないと考えている。
全21戦で争われている2019年のF1シーズンもここまでに14戦を終え、残すところあと7レースとなっている。
現時点では通算6回目のドライバーズタイトル獲得を目指すルイス・ハミルトン(メルセデス)がここまでにトータル284ポイントを獲得し、チームメートのバルテリ・ボッタスに63ポイント差をつけてトップに立っている。
そして、そのメルセデス勢に次ぐランキング3番手にフェルスタッペン、4番手にルクレールが位置している。すでにハミルトンとフェルスタッペンの差は99ポイントにも達しており、フェルスタッペンやルクレールにタイトルを狙うチャンスが訪れるとは考えにくい状況だ。
かつてマクラーレンでアイルトン・セナのチームメートを務めていたことでも知られるベルガーも、現時点での最強F1ドライバーはハミルトンだろうとイタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「ハミルトンはちょっとばかり違うね。彼の方が高いレベルに位置しているよ」
「だけど、今後はフェルスタッペンとルクレールの時代になるだろう」
フェルスタッペンとルクレールは同じ1997年生まれの21歳だ。今季序盤はメルセデスが連勝街道を突っ走っていたが、第9戦オーストリアGPと第11戦ドイツGPでフェルスタッペンが勝利すると、ルクレールも夏休み明けの第13戦ベルギーGPと第14戦イタリアGPで連勝を飾り、いずれも2勝ずつをあげている。
「フェラーリは次世代のF1選手権を担う最強レベルのドライバーを手にしたね」
ルクレールについてそう語ったベルガーは次のように続けた。
「だが、フェルスタッペンの方はしばらく前からすでにトップレベルにある。彼の価値は膨大だよ」
ベルガーは、年齢が同じだとは言ってもフェルスタッペンとルクレールを直接的に比較するのは難しいと考えている。その理由のひとつはF1に至るまでに歩んできた道のりが両者は少し異なるためだ。
「ルクレールはF3とF2も経験してきた。一方、フェルスタッペンはF3から直接トロロッソに迎えられた」
「F3では彼らは同じファン・アメルスフォールト・レーシングで走っていたが、それがシングルシータ-デビューだったフェルスタッペンの方が少しよかった」
そう語ったベルガーは、次のように付け加えている。
「彼らの違いは小さいよ。だけど、今のところはフェルスタッペンの方がルクレールより上だね」