スパ・フランコルシャン・サーキットで開催されるF1ベルギーGPの主催者が、現在F1オーナーと結んでいる開催契約に関して再交渉を行いたいという意向を明らかにした。
ベルギーGP主催者は2018年にF1オーナーであるリバティ・メディアと2021年まで開催契約を延長していた。
当時、スパ・フランコルシャンが位置するワロン地域の経済大臣は次のように語っていた。
「世界規模でワロニア地域を知らしめるイベントを確保する良い契約だ」
だが、ベルギーの『L'Echo(レコー)』によれば、リバティ・メディアがスパ・フランコルシャンと非常に近いところに位置しているザントフォールト・サーキットで2020年からオランダGPを開催することを決めたことで、状況に変化が生じてきたようだ。
『L'Echo(レコー)』が報じたところによれば、スパ・フランコルシャンではリバティ・メディアに対して毎年2000万ユーロ(約24億2000万円)以上の開催権料を支払っている。だが、2018年には750万ユーロ(約9億円)もの赤字を記録したという。
そして『L'Echo(レコー)』は、昨年スパ・フランコルシャンが結んだ延長契約の中には、もしリバティ・メディアがオランダGPを開催することになった場合には契約条件に関して再交渉を行うことができるという特別条項が設けられているとしている。
ベルギーGPの主催関係者はその記事の中で次のように語っている。
「もし今契約に関する再交渉を行わなければ、何百万ユーロも赤字が増加するだけだ」
伝えられるところによれば、ベルギーGP主催責任者が数日前にリバティ・メディアに書簡を出し、F1最高責任者の職にあるチェイス・キャリーにオランダGPに関する特別条項に基づいて再交渉を行うことを求めたという。
ベルギーGP主催関係者は次のように付け加えている。
「我々は交渉を再開しなくてはならない。なぜならば、それは必然的に我々に損害を及ぼすからだ」