ルノーF1プロジェクトを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、2019年に向けて本当はカルロス・サインツと直接契約を結びたかったものの、レッドブルがそれを許さなかったのだと語った。
レッドブルの育成ドライバーとして2015年にジュニアチームのトロロッソでF1デビューを飾ったサインツだが、昨年のF1第17戦アメリカGPでルノーに移籍。今季もルノーのフルタイムドライバーを務めている。
だが、そのサインツはレッドブルとの契約下にあったため、ルノーへはいわゆるレンタル移籍という形になっていた。
そのサインツは今季でレッドブルから離れ、2019年にはマクラーレンへ移籍することが決まっている。
アビテブールはサインツに関し、ロシアの『Championat(カンピオナ)』に次のように語った。
「奇妙な話だったよ」
「結局、我々にとってはカルロスよりもダニエル(リカルド)の方が契約しやすかったんだからね」
「我々はカルロスと契約を結びたかったのだが、レッドブルがそれを妨害したんだ。ポール・リカール(第8戦フランスGP)の前後に我々は完全な契約を結びたいと真剣な提案を行ったが、レッドブルは合意しなかった。彼らが権限を有していたからね」
「だが、最終的には彼らも彼というドライバーを失ってしまった。これは見ていて奇妙だったよ」
そう語ったアビテブールは、少なくともサインツがマクラーレンでF1に残ることができたのはうれしく思っていると次のように付け加えている。
「私にはわずかながら後悔の念もあった。だが、彼がマクラーレンに行くのをうれしく思っているよ。あそこではやることがたくさんあるはずだからね。それに、私は彼と我々の間の架け橋が焼け落ちてしまったというような感覚は持っていないよ」