ホンダF1プロジェクトを率いる田辺豊治氏が、モンテカルロ市街地サーキットで行われる2018年F1第6戦モナコGP(27日決勝)を前に次のようにコメントした。
■田辺豊治(ホンダF1テクニカルディレクター)
「伝統のモナコグランプリは、狭い公道を走るレースはもちろん、サーキット外の華やかな雰囲気やさまざまなイベントも含め、年間のカレンダーの中ではスペシャルかつユニークなレースの一つです」
「モナコ市街地に設定されたコースには多くの低速コーナーがあり、車体性能とともに、そこでのPUのドライバビリティーがラップタイムに大きな影響を与えます。したがって、普段はあまり使用しないような低回転域でのPUセッティングがキーになります。また、レースでのオーバーテイクが難しいため、エネルギーマネジメントについては予選で結果を残すことにフォーカスしてセッティングを進めます」
「先週のバルセロナテストでは、PUの各コンポーネント間でのエネルギーバランスの最適化にトライしてきましたが、そこで得たいくつかのアイデアを、ここモナコでも使用できるのではとも考えています。言うまでもなく、今週末に行われるF1モナコグランプリとインディ500という2つのイベントは、それぞれ世界で最も有名なレースの一つです。そして当然、今年の私はF1に集中しなければなりません」
「とは言え、日曜の夜には(佐藤)琢磨選手(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が昨年の歴史的な勝利を再現できるかが気になって、やはりインディ500を見てしまう気がしています」