2017年6月までザウバーのチーム代表を務めていたモニシャ・カルテンボーンがF4シリーズ参戦を目指してチームを設立したことが明らかとなった。
■カルテンボーンが新F4チームを共同設立
伝えられるところによれば、そのチームはKDCレーシングという名称で、これはカルテンボーン(Kaltenborn)の頭文字であるKと、彼女のビジネスパートナーとしてチームの共同設立者となるエミリー・ディ・コンベルティ(Emily di Comberti)の頭文字DCを組み合わせたものだという。
唯一の女性F1チーム代表として知られていたカルテンボーンだが、2017年6月にザウバーの現オーナーから事実上更迭され、F1の舞台から姿を消していた。
現在46歳のカルテンボーンは、もともとは2000年に法務担当弁護士としてザウバーに加入。その後共同オーナー、そしてチーム代表としてチームを率いてきたという経歴を持っている。
そのカルテンボーンが率いるKDCレーシングは、スイスでライセンスを受けるものの、スペインのバルセロナ近郊に拠点を置いて今後イタリアとドイツのF4選手権への出走を目指しているという。
■モータースポーツ活動継続は当然の流れ
インド出身で現在はオーストリアの国籍も持つカルテンボーンはドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「モータースポーツに対しては以前も今も大きな情熱を持っています」
「これまでほぼ20年にわたって責任ある職務に携わってきましたから、これを続けることは私にとっては当然のことにすぎません」
「F4は新しいエキサイティングなレーシングシリーズだと私は見ていますし、大きな可能性と未来があると思っています」
「組織、人員、そして財政面など、必要なものはすでにそろっています。すでに有名なスポンサーも獲得できていますし、ドライバーも近いうちに発表できるでしょう」
■目的は若手ドライバーの育成
新F4チームにおいて具体的にどういう役割を担うことになるのかについて、カルテンボーンは次のように説明している。
「私の主たる役割は才能のある若いドライバーたちのために将来のキャリアを備えることになるでしょうね。F1を何年も経験してきたことが役に立つだろうと思います」