フォーミュラEの最高責任者が、将来的には自分たちのシリーズがF1を追い抜いて世界最高峰のモータースポーツになるだろうと語った。
■F1が自分たちを模倣し始めている
今週、F1オーナーのリバティ・メディアが今年からグリッドガールを廃止すると発表したが、すでにグリッドガールを置かない形でシリーズを運営しているフォーミュラE最高責任者のアレハンドロ・アガグはこれを受けてF1に対し「ようこそ21世紀へ」とのメッセージを送っている。
もちろん、これはF1が時代遅れのグリッドガールをやっと廃止したのだという皮肉だが、アガグはほほ笑みを浮かべながらロンドンのタブロイド紙『City A.M(シティAM)』に次のように語ったという。
「彼ら(F1)は我々がやっていることをたくさん模倣しているんだよ。偶然の一致かもしれないけれどね」
■続々と自動車メーカーが参戦するフォーミュラE
実際のところ、フォーミュラEの成長度にはかなり著しいものがある。大都市の市街地で公害や騒音といった問題があまりないフル電動フォーミュラカーを使って行われるシリーズは年々人気を博すようになってきている。
さらに、ヨーロッパの主要国が今後10年から20年ほどの間に化石燃料を使用する自動車の販売を禁止する方向性を打ち出していることもあり、多くの自動車メーカーがフォーミュラEに対し実験開発と宣伝効果が両立できるシリーズとして参戦を開始し始めている。
そしてもちろん、自動車メーカーばかりでなく、スポンサーの目もフォーミュラEの方に向けられ始めているのも事実だ。
■20年後にはフォーミュラEが世界最大のモータースポーツに
そうした背景のもと、アガグは次のような強気の発言を行っている。
「20年後には、フォーミュラEよりも大きなものはなくなると思うよ」
「フォーミュラEが最大のモータースポーツ選手権になるだろうね。なぜなら産業と直結した選手権だからさ」
最近、フォーミュラEは2018-2019年シーズンに使用される新型マシンを発表したが、これまでよりも容量の大きなバッテリーを搭載した近未来的デザインのマシンはスピードも向上し、レースのだいご味も倍増するだろうと言われている。