ザウバーが今週末に2017年のF1最終戦が行われるアブダビで2つの重大発表を行うようだと報じられている。
そのひとつは、2018年のドライバーラインアップだ。
■2018年はドライバーラインアップを一新?
これまでのうわさによれば、メルセデス所属ドライバーであるドイツ出身のパスカル・ウェーレインは今季限りでザウバーのシートを失い、その後任として来季はフェラーリの育成ドライバーであるシャルル・ルクレールがフルタイムドライバーとなると考えられている。フランス出身の20歳のルクレールは、2017年のF2チャンピオンだ。
一方でチームオーナーと太いパイプを持つスウェーデン人ドライバーのマーカス・エリクソンはこれまで2018年も残留が確実だと見られていたが、最新のうわさによれば、それについても雲行きが怪しくなってきているという。
ザウバーでは今年の4月にいったん2018年からホンダPU(パワーユニット)に移行すると発表していた。だが、6月から7月にかけてチームの運営体制が大きく変化し、唯一の女性F1チーム代表であったモニシャ・カルテンボーンの後任として昨年ルノーのチーム代表を務めていたフレデリック・バスールが就任。これに伴ってホンダとの契約はキャンセルされ、ザウバーでは2018年以降もフェラーリPUの供給を受けるという方向転換が行われた。
そして、ザウバーとフェラーリの関係は今後さらに強固なものとなるかもしれない。
最近のうわさによれば、フェラーリはザウバーに対してルクレールだけでなく、同じくフェラーリの育成ドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィをエリクソンの後任に据えるよう要求しているようだと言われている。
ザウバーのチーム代表を務めるバスールは2018年のドライバーラインアップについて、「できれば、アブダビで発表したいと思っている」と語っており、今週末にはザウバーの来季のドライバーが明らかとなる可能性が高くなっている。
■ザウバー・アルファロメオが誕生?
さらに、ザウバーの本拠地であるスイスの『Blick(ブリック)』やドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』が、ザウバーはアブダビでもうひとつ別の発表を行うことになるだろうと報じている。
これは、ザウバーが来季搭載するフェラーリPUにアルファロメオのブランド名が施されるということだとそれらの記事は伝えている。
アルファロメオを傘下に置くフィアット・クライスラーの最高経営責任者であり、現在はフェラーリ会長も兼任するセルジオ・マルキオンネは以前からアルファロメオをF1に復活させたいと語っており、そのためにはどこかのチームと手を組む必要があるとの見解を示していた。
現在レッドブルが搭載するルノーPUには「タグホイヤー」というブランド名が付けられているが、これと同じような形で2018年にアルファロメオの名前がF1に戻ってくることになるかもしれない。
今季のF1最終戦となる第20戦アブダビGPは、24日(金)の現地時間13時(日本時間18時)に開幕。決勝は26日(日)の現地時間17時(日本時間22時)にスタートする。