ポルシェが将来F1に参戦する可能性がかなり高まってきているようだと伝えられている。
最近、ポルシェが今シーズン限りでWEC(世界耐久選手権)の最高峰カテゴリーであるLMP1から撤退することを発表。3年連続で世界3大レースのひとつに数えられるル・マン24時間レースを制したチームの突然の撤退発表はモータースポーツ界ばかりか自動車業界にも驚きをもって迎えられた。
■2021年以降のF1参戦も視野に?
ポルシェではメルセデス同様2019年からフル電動フォーミュラカーによる世界選手権であるフォーミュラEに参戦することを併せて発表している。
だが、WECの最高峰カテゴリーにハイブリッドカーを送り込んでいたポルシェLMP1チームは今後も活動を続けることになると言われており、2021年以降に新エンジンレギュレーションを導入する予定となっているF1への参戦を視野に入れているのではないかとの推測もささやかれている。
■今後何らかの「具体的計画」立案を示唆
ポルシェのリサーチ&デベロップメント責任者であるミハエル・シュタイナーは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。
「我々は将来的に(LMP1チームの)人材すべてを必要とすることになるだろう」
「我々がLMP1のために築いたチームは非常に意欲的であり、膨大な知識を蓄えている」
「だから、エンジニアやメカニック、さらにはドライバーたちにとっても具体的な計画を持つというのはいい考えだろう」
だが、現時点においてはポルシェのLMP1チームが今後具体的にどういう活動を行っていくのかはまだはっきりと示されていない。
■将来に向けて新エンジンコンセプトに着手
実際のところ、ポルシェに関しては以前からF1参入のうわさがささやかれていたが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が主催した2021年以降のF1エンジン検討会にも参加しており、ポルシェが次のステップとして考えているのは2021年以降のF1エンジン開発だろうとのうわさがさらに強くささやかれるようになってきている。
「ほかのメーカー同様、我々もFIAの招待により将来的なF1パワートレインに関する討議に参加している」
そう認めたシュタイナーは、次のように付け加えている。
「現時点ではヴァイサッハ(ポルシェ研究開発センター所在地)のチームはF1エンジンに取り組んではいない。だが、まだコンセプトレベルだが、高度な効率性を持つエンジン開発に取り組んでいる。そのエンジンで何をするのかということはまだ決まっていないがね」