ルノーF1チームを率いるシリル・アビテブール(マネジングディレクター)が、苦戦が続くジョリオン・パーマーへの期待を失ってはいないと主張した。
■シート喪失のうわさがささやかれるパーマー
2016年に新生ルノーワークスチームからF1デビューを飾ったパーマーだが、今季はフォース・インディアから移籍してきたチームメートのニコ・ヒュルケンベルグに大きな差を付けられてしまっている。
ヒュルケンベルグがすでに4レースで入賞を果たしてトータル18ポイントを稼いでいるのに対し、パーマーはまだ1ポイントも獲得できていない。
こうしたことから、パーマーが今季中にシートを失う可能性もあるのではないかとのうわささえささやかれている。
■今後ばん回できるはずだとルノーのボス
だがアビテブールは、パーマーがもっと改善する必要があることを認めつつも、今後ばん回できると信じているとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「こういう状況に甘んじるわけにはいかない」
「ジョリオンも貢献できるようになる必要がある。だが、私は彼にはそれができると信じているよ」
「だから、私は彼に最後通告をするつもりはない。彼も我々も、このクルマにポイントを取る力があることは分かっているし、彼はそれをやってみせる必要がある」
■今は悪循環に陥っているだけ
そう語ったアビテブールだが、今のパーマーは少し自信を失っているだけだと次のように続けた。
「自信の問題だということは明らかだよ。彼は昨年、そしてGP2で見せたドライバーとしての力を失ったわけではない」
「彼のクルマには信頼性の問題も発生してきたし、チームメートは非常に速い。そして彼は負のスパイラルに落ち込んでしまったんだ。今、私は彼と彼の家族を守りたいと思っている」
■シーズン途中での解雇はない
それでは、うわさされているようなシーズン途中でパーマーがシートを失うという可能性はないのかと質問されたアビテブールは「現時点では、それはないよ」と答え、次のように付け加えた。
「彼にとっても我々にとっても今は困難な時だ。だが我々は共にこれを乗り越えていくよ」