野心的なハイパーカー、AM-RB 001のデザイン&エンジニアリング作業を順調に進めるアストンマーティン、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーズ、およびプロジェクトパートナーのAFレーシングは、本日、同モデルに関する主要テクニカルパートナーを発表した。
選択されたテクニカルパートナーは、アストンマーティンおよびレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズのブランド哲学に従い、他の追随を許さない専門知識を有するだけでなく、パフォーマンスの限界を打ち破ろうという強い意思を持った企業だ。
アストンマーティン・バイスプレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサーのデイビッド・キングと彼が率いるチームは、レッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサー、エイドリアン・ニューウェイとともに、公道走行可能なクルマのパフォーマンスを改めて定義するハイパーカーの製作に取り組んでいる。
■V12エンジンはコスワース製
アストンマーティンの心臓部とは、エンジンであることに疑いの余地はない。そこで伝説のエンジンビルダー、コスワースに白羽の矢を立てた。F1をはじめとするモータースポーツでその名を知られ、量産用ハイパフォーマンス・エンジンの製作でも長い経験を持つこの英国企業は、AM-RB 001専用の高回転型6.5リッター自然吸気V12エンジンの設計と製作を担当する。
■7速トランスミッションはリカルド製
コスワース製オールニュー・ユニットと組み合わされるのは、同じく専用設計の7速パドルシフト・トランスミッションだ。リカルドがレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズの仕様に合わせて設計開発したギアボックスは、コスワースV12にとって理想的なパートナーだ。
ギリギリまで贅肉を削り落として最高レベルの効率を追求する究極のハイパーカーを製作するという信念、そしてレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズの綿密なシミュレーションの下、リカルドはニューウェイ独自の妥協なき世界観を具体化するための高度なエンジニアリング・ソリューションを提供する。
■ハイブリッド・バッテリー・システムはリマック製
AM-RB 001のV12エンジンは、公道走行可能な究極の内燃機関だ。アストンマーティンとレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズは、これだけでは満足せず、リマック製ハイブリッド・バッテリー・システムを採用する。クロアチアに本拠を置く同社は、ハイパフォーマンス・バッテリーの世界的リーダーであり、世界初(同時に世界最速)の電気自動車ハイパーカー、コンセプト-ワンにおいて、自らの実力と可能性を証明した。
■カーボンファイバー・モノセルはマルチマティック製
究極の軽量化を追求するAM-RB 001には、カーボンファイバー・モノセルが採用される。このセルの製作担当は、One-77、アストンマーティンVulcanなどのプロジェクトでもテクノロジーパートナーを務めたマルチマティックだ。同社の経験とレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズがF1世界選手権で得た設計・製作の知識が相まって、究極のボディセルが生み出される。
■1:1のパワーウェイトレシオを止める軽量で強力なキャリパーとカーボンディスク
1:1の驚異的なパワーウェイトレシオを標榜するAM-RB 001には、パワートレーンの能力を超えるブレーキング・システムが必要だ。アルコンとサーフェス・トランスフォームズの2社が強力なタッグを組み、軽量ハイパフォーマンス・キャリパーとカーボンディスクを供給、圧倒的なストッピングパワーを生み出す。
■ECUなどコントロール・ユニット系はボッシュ製
さらに、効率、パフォーマンス、ダイナミック・コントロールのすべてにおいて最高峰を追求するため、専用エンジン・コントロール・ユニット(ECU)、トラクション・コントロール・ユニット(TCU)、エレクトロニック・スタビリティ・プログラム(ESP)システムの開発には、エレクトロニクス分野における高い専門知識を持つボッシュを指名した。また、AM-RB 001のフルLEDヘッドランプ/テールランプは、英国のライトメーカー、ワイパックが供給する。
■デイビッド・キング(アストンマーティン・バイスプレジデント兼チーフ・スペシャル・オペレーションズ・オフィサー)
「AM-RB 001の実現には、多くの困難が伴います。プロジェクトに関わる全員がその実力と可能性を試されます。しかしながら、このクルマとともに自動車の既成概念を打ち破ろうとするのですから、困難があって当然でしょう。だからこそ、このプロジェクトが特別なのであり、適切なテクニカルパートナーと組むことが重要なのです。
今回のパートナーには、長年仕事をともにしてきた企業もあれば、新たなパートナーも存在します。新たな関係を築くか、これまでの関係を強化するかにかかわらず、AM-RB 001プロジェクトは、我々全員にとって非常に魅力的なエンジニアリング・アドベンチャーです」。
AM-RB 001の公道バージョンの製作台数は、プロトタイプを含めて最大でも150台に限定され、これに25台のサーキット専用バージョンが追加される。AM-RB 001の納車は、2019年からの予定だ。
●エイドリアン・ニューウェイ、ハイパーカー『AM-RB 001』には「F1と同レベルを求める」
●【画像】アストンマーティンとレッドブル、V12エンジンのハイパーカー『AM-RB 001』
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