メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、先週末にソチで行われたF1ロシアGP決勝でフェラーリのセバスチャン・ベッテルが1周目にリタイアしてしまったことで、まだフェラーリの本当の力が分からない状況だと語った。
【結果】F1ロシアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
■ロシアでベッテルの走りを見たかったとラウダ
2014年から2年連続でF1王者に輝いたメルセデスAMGは、信頼性の問題が発生するというトラブルを抱えたものの、ロシアでも圧倒的な強さを見せ、結果的にはニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンが1-2フィニッシュを飾っている。
一方、ベッテルのリタイアにより唯一のフェラーリとなったキミ・ライコネンはメルセデスAMG勢に次ぐ3位でソチでのレースを終えていた。
ラウダは、ドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「私としてはクビアトが彼(ベッテル)をリタイアに追い込まないで欲しかったよ。そうすれば改良されたセバスチャンのエンジンがどれほどの力を持ち、我々との差をどれほど縮めてきたのかをはっきりと分析することができたはずだ」
「レースから見えた数値からすれば、メルセデスAMGはレースではキミ(ライコネン)よりもコンマ3秒か4秒ほど速かったがね」
■アリバベーネはフェアなスポーツマン
ラウダはさらに、フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネが、ロシアGP決勝後にメルセデスAMGが1-2フィニッシュを達成したことに対して、ラウダにお祝いの言葉をかけてきたという。
「彼は本当にフェアなスポーツマンだよ」と語ったラウダは、次のように続けた。
「だが、私も彼に正直に言ったんだ。我々はルイスに水漏れが発生していたにもかかわらず幸運だったとね。そうでなければ彼(ライコネン)はもうひとつ上の順位で終えていただろうからね」
「しかし、我々はフェラーリとはいい関係にあるし、もし逆の立場なら私も同じようにすると思うよ」とラウダは付け加えた。