昨年トロロッソからF1デビューを飾り、わずか1年でトップチームであるレッドブルに昇格したロシア人ドライバーのダニール・クビアト。
だが、今シーズン序盤にはルノーエンジンの信頼性の低さもあって本来の力が発揮できず、このままレッドブルのシートを確保するのは難しいのではないかとさえ言われていた。
だが、最近のレースではクビアトが勢いを取り戻し、1年先輩のチームメート、ダニエル・リカルドと比較しても互角以上の戦いぶりを見せている。
だが、ロシアのメディアは、レッドブルにおいて2016年もシートが保障されているのはリカルドだけであり、クビアトのほうはまだ正式な契約締結には至っていないと報じている。
しかし、この報道に関し、クビアトの父親であるヴィアチェスラフは、ロシアのローカル紙『Izvestia(イズベスチア)』に次のように語った。
「最近のインタビューにおいて、ホーナー(チーム代表のクリスチャン・ホーナー)は、ダニールとは複数年契約を結んでいると語っていた」
「だから、我々としては契約に関してほかの判断が行われるとは思っていない。そういうことを期待している者たちには待たせておけばいいだろう。だが、我々としては何も変わるとは思っていないよ」
さらに、ロシアの自動車連盟の会長顧問を務めるイゴール・エルミリンも、クビアトがF1のシートを失うことはないと確信していると次のように語った。
「私はダニールが来年もレッドブルにいることに何の疑いも持っていないよ。彼は現時点で非常に力があるところを示しているし、より豊かな経験を持つチームメートのリカルドにだって後れを取ってはいないんだからね」
さらに、ドイツ語で発信されている『f1-insider.com』には、昨年クビアトが所属していたトロロッソのチーム代表、フランツ・トストの次のようなコメントが紹介されている。
「彼(クビアト)のクルマのコントロールの仕方は見事だよ。そして、ベッテル(セバスチャン・ベッテル/現フェラーリ)同様に、自分自身の力を発揮することにすごく集中しているんだ」
「彼はロシア出身だが、あそこはモータースポーツがそれほどさかんではない。だから、彼は子供のころに一人でイタリアに移ってきたんだ。そのことは、彼がこれまでに達成してきたことの価値をさらに高めるものだ」