一度はレッドブル・レーシングへの再加入が決まったかに見えたダニエル・リカルド(RB)だが、今ではジュニアチームである「RB」にとどまることさえもプレッシャーになっているのかもしれない。
その理由のひとつは、現在のクリスチャン・ホーナーのスキャンダルかもしれない。マクラーレンを追放されたリカルドのF1キャリアを復活させる計画は、ホーナーの発案によるものだと考えられているからだ。
■マルコ博士、ペレスに高評価
「私はここでスポーツに集中していることを理解してもらいたい。他のことについてはコメントしないことにしている」とヘルムート・マルコ博士は『Speed Week(スピードウィーク)』に語った。
34歳のリカルドでさえ、自分が2024年に苦戦していることを認めている。セルジオ・ペレスとの契約が年末で切れることを考えると、レッドブルF1への復帰に向けて今年は重要な年となる。
しかし、チームに重要なスポンサーをもたらしているメキシコ人のペレスは、最近レッドブルのコンサルタントを務めるヘルムート・マルコ博士から突然良い評価を得るようになった。
サウジアラビアでのペレスのパフォーマンスについて聞かれた80歳のマルコ博士は「素晴らしいレースだった。彼は比較的速く(シャルル・)ルクレールをオーバーテイクし、その後5秒を稼いでマックスと同じタイムを出した。我々はとても満足しているよ」とマルコは付け加えた。
■角田裕毅は予選で速いがレースで遅れる
しかし、マルコ博士はリカルドにあまり感心していないようだ。角田についてもこう語った。
「今シーズンはユウキ(角田裕毅)もダニエルも、多くのことが懸かっている。ユウキの予選パフォーマンスはとても良かったが、リカルドは早急に何かを見つけなければならない」
「少なくともツノダは予選でとても良い。しかし、彼は最初のスティントではポイントを得られる位置にいるが、その後はどんどん後退していく」
「ドライバーたちがタイヤにあまりにも負担をかけすぎているのか、それとも他に理由があるのか、我々はそれを突き止める必要がある」とマルコは付け加えた。
リカルドは全ての責任を負っているわけではなく、ジェッダのレース後にこう語っている。
「僕らのクルマがうまくコントロールできれば、もっと多くのことができるはずだ。ただ、すべてが100%うまくいっていないんだ」。
■ベアマンは新人候補トップのローソンに匹敵
しかし、マルコは来年、リアム・ローソンのためにRBのコックピットを空けることを熱望している。マルコは、サウジアラビアでフェラーリをドライブして活躍したオリバー・ベアマンと同じくらい、昨年代役ドライバーとして印象的だったと80歳の彼は語った。
「今日、少年たちは皆、昇格時に備えて万全の態勢を整えている。しかし、本当に良いドライバーでなければ、最初から好成績を残すことはできないんだ」。
元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは、マルコがローソンに2025年のフルタイムシートを与えることはほぼ間違いないだろうという意見に同意している。
「新人であるベアマンは簡単にリストの上位に入ることができる」と彼は『De Telegraaf(テレグラーフ)』に語った。
「しかし、リアム・ローソンは今でもF1のトップに属している。しかし、ベアマンもそれほど遠く離れていない」。
■角田裕毅は過小評価されているとマルコ博士
マルコはまた、アストンマーティンが角田裕毅に興味を示しているかもしれないという噂の中で、来年もRBに留めておきたいと考えるかもしれない。
「先週末、彼はまたしてもダニエル・リカルドを上回った。角田はまだ過小評価されているようだ、そしてそれは不公平だ」。
ベテランF1ジャーナリストのロジャー・ブノワもこれに同意し、ジェッダでのレース後、『Blick』紙にこう書いている。
「グランプ優勝8回のリカルドは、今のところ角田に対して老いた走りに見える。