F1第2戦サウジアラビアGP(ジェッダ市街地サーキット)2日目、フェラーリF1はカルロス・サインツ(フェラーリ)が欠場し、代役は新人オリバー・ベアマンが務めると発表した。
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サインツは水曜日の記者会見を体調不良で欠席して心配されたものの、木曜日は明らかに苦しそうな表情のままフリー走行に出場して好位置につけていたが、その日の終わりには「24時間寝たきりで衰弱し、まだ完全に回復していない」と明かしていた。
F1開幕戦バーレーンGPでは3位表彰台を獲得し、2週連続で勢いに乗りたかったが、今は手術からの早期回復を願うばかりだ。
■フェラーリF1プレスリリース
フェラーリF1は短いプレスリリースを発表した。
カルロス・サインツは虫垂炎(いわゆる盲腸)と診断され、手術が必要となった。FP3以降、今週末はリザーブドライバーのオリバー・ベアマンが代役を務める。このため、オリバーは今回のF2選手権には参戦しない。
フェラーリ・ファミリーはカルロスの早期回復を願っている。
■オリバー・ベアマンとは?
サインツの代役として急遽、抜擢されたのはリザーブドライバーの新人オリバー・ベアマンだった。
F2に参戦するオリバー・ベアマンは、2005年8月5日イギリス生まれの18歳。
ベアマンは複数のカートタイトルを獲得した後、2020年にADAC F4とイタリアF4選手権に参戦し、2シーズン目の2021年には両カテゴリーでタイトルを獲得した。
2022年からフェラーリ・ドライバー・アカデミー・メンバーとなっている。
2023年から強豪PREMAからF2に参戦し、4勝を含む8回の表彰台を獲得し、チャンピオンシップで3位に入った。今シーズンがF2参戦2年目。チームメイトは、メルセデスF1への昇格がうわさされている17歳のアンドレア・キミ・アントネッリだ。
■オリバー・ベアマンのF1経験は?
F1経験は、2023年のメキシコとアブダビでフリー走行1に2回出場している。その直前の10月上旬にはフィオラノでフェラーリF1をプライベートテスト、さらにF1シーズン終了後の若手ドライバーテストではハースF1から参加していた。
2024年はフェラーリ・ドライバー・アカデミー・メンバーとしてF2に参戦しながら、フェラーリF1のリザーブドライバー、そしてハースF1のリザーブドライバーとしても契約し、将来が期待されている若手の一人だ。
昨日のF2の予選では、通算4回目のポールポジションを獲得していた。
■いきなりフェラーリからF1デビュー
F2をたった1年経験しただけの18歳の新人が、名門フェラーリから突然F1デビューを飾ることになった。
サインツは開幕戦で3位表彰台を獲得し、シャルル・ルクレール(フェラーリ)も予選2番手、決勝レース4位と、フェラーリはレッドブルに次ぐ好調さを見せている。
ベアマンがSF-24を実際にドライブするのはおそらくこれが初めてで、フリー走行3のたった1度の練習だけで予選に臨むことになる。
十分な準備もなく、期待しすぎるのは酷だが、F1では巡ってくるわずかなチャンスをものにしなければシートは掴めない。好結果を出して来季はハースからF1フル参戦を狙いたい。
ベアマンは、776人目のF1ドライバーとなり、97人目のフェラーリF1ドライバーとなる。カーナンバーは「38」を使用するとフェラーリは発表している。