セルジオ・ペレス(レッドブル)が、現在の苦境を乗り切るためにメンタルコーチを雇ったことを認めた。
2023年F1シーズンも残すところあと6戦となったが、次戦F1第18戦カタールGP(10月8日決勝)でマックス・フェルスタッペンの3年連続でのドライバーズタイトル獲得が決定する可能性が高くなっている。
チームメートのペレスは、現時点ではフェルスタッペンに次ぐランキング2番手につけている。それでも、レッドブルがどこかの時点でペレスを諦め、ほかのドライバーと交代させることになるだろうという噂がささやかれ続けている。
■自分に合わないマシンに変わったことで自信を失っていたペレス
こうした中、33歳のメキシコ出身ドライバーであるペレスは、オランダの『De Limburger(リムブルガー)』紙に次のように語っている。
「シーズンがスタートしたときには、マシンは僕に完璧に合っていたんだ」
「でも、マシンはシーズンを通じて進化していくんだ。マイアミ(第5戦)の後、僕にとっては下り坂になってしまった。僕にはあまり合わない別のマシンになっていたんだ」
「それから、何度かQ3進出を逃したことで、自信がなくなり、走りもかなり遅くなってしまったよ。だけど、最初は僕もF1タイトルを争っていたんだ」
「それはすごく難しいことだった。トップチームで走るときはパフォーマンスへのプレッシャーが急激に高まるからね」
■来年はF1タイトルを狙える
そのペレスは、先週末に鈴鹿サーキットで行われた第17戦日本GP決勝を5番グリッドからスタートしたものの、ほかのマシンとの接触を繰り返して2回のタイムペナルティーが科され、結局リタイアに終わっている。
それでも、ペレスは、2024年には再びF1タイトル獲得を狙えると主張している。
「今年の序盤には自分の力でレースに勝てていたことに気付いたことで、自信が戻ってきたんだ。あえて言えば、僕は今再び100パーセントの状態に戻っているよ」
「そして、来年はF1タイトルを狙うチャンスがあると再び確信している」
■不振の影響は家庭にも
そう語ったペレスだが、2023年の不振がサーキットの外にも影響を及ぼしているのは事実だと認めている。
「F1は僕のスポーツであり、人生であり、情熱なんだ。仕事でつらい時期があると、家で妻や子どもたちと明るく過ごすことは難しくなってしまう」
「僕がメンタルコーチを雇ったのはそれが理由なんだ。僕の家族には、あの陽気な父親が家にいることがふさわしいからね。コーチと一緒に、僕は家庭でもドライバーとしても最高の自分になるよう取り組んだよ」
■簡単なことではないがレッドブルでF1キャリアを終えたい
ペレスは、この先もレッドブルで走り続けたいと思っていると次のように続けた。
「トップチームで走る機会を与えてくれたレッドブルには感謝している。結局のところ、僕は彼らのプログラム出身のドライバーではないわけだからね」
「ここでキャリアを終えることができれば素晴らしいだろうね。でも、このチームのドライバーでいるのは簡単なことじゃないんだ。レッドブルのやり方はほかのほとんどのチームとは違うからね」
そう語ったペレスは、次のように付け加えている。
「だけど、彼らが非常に成功しているのはそのためだよ」