F1で1年目のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、初めての鈴鹿サーキットでのレースにもかかわらず、初の予選フロント・ロウを獲得し、初の表彰台に上ったことで、今、F1界では最上級の褒め言葉が飛び交っている。
しかし、マクラーレンからF1にデビューしたルーキードライバーは、チームメイトのランド・ノリスに敗れた後、「過去最高のレースではなかった。でも、最後にトロフィーを手にするには十分だったよ」と語った。
まだ22歳のルーキーがF1パドック内外で注目を集めているのは明らかだ。
■バーニー・エクレストン「私がオーナーなら彼を手に入れようとする」
「もし私がチームオーナーだったら、あのオーストラリア人の子どもを手に入れようと思うだろうね。彼はとても上手いよ」と元F1最高責任者のバーニー・エクレストンは『Daily Mail(デイリー・メール)』紙に語っている。
■ウェバー「まるでシューマッハのようだ」
ピアストリは現在、少なくとも2026年と新エンジンレギュレーションが始まるまでは、急速に成長を遂げているマクラーレンに将来を託している。彼のマネジメントを担当するのは、同じオーストラリア人として有名な47歳の元レッドブル・ドライバーであるマーク・ウェバーだ。ウェバーは、『f1-insider』に次のように語った。
「オスカーに会ったとき、僕はチャンピオンになるほどの実力はないとわかったんだ」
「これだけの才能がありながら、常に上を目指し、その地位に甘んじることのない彼の姿は、ミハエル・シューマッハを彷彿とさせるよ」。
■ステラ代表「若き日のフェルナンド・アロンソのようだ」
一方、シューマッハとアロンソの二人と密接に仕事をしてきたマクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラは、ピアストリは若き日のフェルナンド・アロンソを彷彿とさせると語った。
「彼(ピアストリ)が鈴鹿で、特に土曜日に私を驚かせたと言わざるを得ないね」
「彼が予選で良いパフォーマンスを見せたのは今回が初めてではないが、今回は鈴鹿という、良いラップを繋ぎ続けるのが非常に難しいテクニカルなサーキットでのことだったんだ」。
■辛口のラルフ・シューマッハもべた褒め「彼はスーパータレントだ」
いつもは辛口コメントで有名な元F1ドライバーでミハエル・シューマッハの弟でもあるラルフ・シューマッハもべた褒めだ。
「マクラーレンが将来に向けて最高のドライバーの組み合わせを持っているのは確かだ」
「オスカーはスーパータレント(超優れた才能の持ち主)だよ。F3とF2でチャンピオンになるだけでもすごく大変なのに、彼はそれを1年目で達成してきた。それは並大抵のことではない」
「彼は今、F1で同じことをやっているんだ」。
■フランツ・トストも高評価「偉大だ」
アルファタウリのフランツ・トスト代表は常々、F1の新人ドライバーがスピードに乗るには少なくとも3年は必要だと指摘していることで有名だ。
「ピアストリの1年目のパフォーマンスと結果は、それゆえ、より偉大なことなんだ」。
■レッドブルも若手のローソンを乗せればいいじゃないか
元F1ドライバーで現オランダGPのボス、ヤン・ラマースは、ピアストリのパフォーマンスを見れば、レッドブルが2024年のドライバーをサプライズで決定するきっかけになるかもしれないと考えている。
「レッドブルは(リアム・)ローソンをレッドブルに乗せる準備をしていると思う。彼らはおそらく、オスカー・ピアストリがマクラーレンで成し遂げたことに刺激を受けているだろうね」
「あのような若い少年がスターのようにドライブできるなら、レッドブルにはマックス(フェルスタッペン)の隣にローソンを置けばいいじゃないか、と考える十分な理由になるよ」。