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F1チーム代表たちが示唆「アルピーヌを去ったサフナウアーとパーメインは必ず戻ってくる」

2023年08月04日(金)17:09 pm

2人のF1チーム代表が、先週末にスパ・フランコルシャンで開催された2023年F1第13戦ベルギーGPを最後にアルピーヌを去ったチーム代表のオットマー・サフナウアーとスポーティングディレクターを務めていたアラン・パーメインがそのうちF1に復帰するのは間違いないと示唆した。

■サフナウアーとパーメインの解雇は「政治的」なもの

かつてルノーのエンジン責任者を務めていたドゥニ・シュブリエは、ルノーの事実上のF1ワークスチームであるアルピーヌの経営組織再編が進む中でのサフナウアーとパーメインの離脱は「政治的」なものだったと考えている。

69歳のシュブリエは、フランスの『RMC Sport(RMCスポール)』に次のように語っている。

「私には、物事がうまくいかない中で、自分の小さな個人的利益を守ることに興味を持ち続けている人々との政治的ゲームが始まったチームが見えているよ」

1979年から1982年までルノーのドライバーを務めたフランス出身元F1ドライバーのルネ・アルヌーも、アルピーヌの最近の状況を好ましいものではないと次のように語っている。

「ベストを目指しているシーズンの途中でこのようなことが起こるほど最悪なことはないよ」

もうひとりのフランス人元F1ドライバーであるオリビエ・パニスは、サフナウアーもパーメインもいずれはほかのチームでF1の世界に戻ってくるだろうと次のように語っている。

「こういう人たちはビッグチームから解雇されても、ほかのチームが彼らを呼び戻すんだ」

■パーメインにはもっと敬意を払うべきだとクリスチャン・ホーナー

こうした中、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、アルピーヌにとっては2022年にアストンマーティンから移籍してきたばかりだったサフナウアーを失ったことより、長年にわたってルノーのワークスチームに貢献してきたパーメインを失ったことの方が大きな痛手だろうと考えている。

ホーナーは、イギリスのエンストンにあるルノーのファクトリーで30年以上にわたって活躍し、チームスタッフたちからは“バット”という愛称で呼ばれていたパーメインについて次のように語った。

「ベネトンからルノー、ロータス、そして再びルノーからアルピーヌへと変わってきた中で、パーメインはずっとエンストンの大黒柱のひとりだったんだ。彼は非常に有能な男だよ」

「彼らが債務超過や株主との問題を抱えていた困難な時期には、チームには明確な指導とリーダーシップが必要だったし、私はとりわけ彼に感銘を受けてきた」

「私は一度も彼と一緒に仕事をしたことはない。だが、彼はピットレーン全体の尊敬を集めていたよ。そして、34年間も同じチームで働き、ミハエル・シューマッハやフェルナンド・アロンソのF1タイトル獲得に貢献した人物には、もう少し敬意を払うべきだと思うよ」

■2人のF1復帰を確信するホーナーとマイク・クラック

ホーナーは、パーメインがまた何らかの形でF1に戻ってくるのは確かだと次のように語っている。

「彼が長く失業状態にあることはないだろう」

「彼にまた会えるのは確実だと私は思っているよ」

また、サフナウアーの後任として2022年1月からアストンマーティンのチーム代表を務めているマイク・クラックも、サフナウアーもパーメインもすぐにまたF1に戻ってくるはずだと次のように語っている。

「パドックで尊敬される2人の人物を我々が失うのは確かだ。しかし、私は彼らを失うとは思っていないよ」

「多分、短い休みになるんじゃないかな」

最新の噂によれば、パーメインは、アルピーヌの前チーフテクニカルオフィサーであり、11月1日からはウィリアムズで同じ肩書きで仕事をすることになるパット・フライとの関係が指摘されており、ウィリアムズが何らかのポジションでオファーを出す可能性があるのではないかと考えられているようだ。

また、アルピーヌとの契約により2024年にはほかのチームに加わることができないと伝えられているサフナウアーに関しては、2025年からF1新規参戦を目指しているアンドレッティ・キャデラックが獲得に興味を示すのではないかとも言われている。

■アルピーヌの失敗は人材補強?

シュブリエは、アルピーヌがどうしてサフナウアーを追い出すことにしたのか、その理由がよくわからないという。

「それならなぜ1年半前に彼を獲得したんだろうか?」

「オスカー・ピアストリ(現マクラーレン)との悲惨な決別もあったし、それはチームに何か問題があったことを示すものであり、内部関係者もそれに気付いていたんだ」

そう語ったシュブリエは次のように付け加えている。

「つまり、そこにあったのは人材補強の失敗だよ。求められるレベルに達していない者たちを採用したということだ。経験上、いいチームを作るのは様々なレベルの優れたリーダーたちなんだ」

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