メルセデスのジョージ・ラッセルが、マクラーレンが来週末に行われる2023年F1第12戦ハンガリーGP(23日決勝)において先週末にシルバーストンで見せたようなパフォーマンスを発揮することができないと言う理由は何もないと語った。
■ハンガロリンクでは苦戦を予想するノリス
イギリスのウォーキングに本拠を構えるマクラーレンは、先週末の第11戦イギリスGPに最新アップグレードが施されたマシンを投入。その結果、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリが予選で現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンに次ぐ2番手、3番手のポジションを確保。そして、レースでもノリスが2位、ルーキードライバーのピアストリも自己最高位の4位でフィニッシュするという活躍を見せた。
突然大躍進を果たしたマクラーレンだが、23歳のノリスは2023年型マクラーレンF1マシンには低速コーナーに弱点があるため、ハンガリーGPの舞台となるハンガロリンクはシルバーストンのようなわけにはいかないだろうとほのめかしている。
■マクラーレンはレッドブルリンクでもメルセデスより速かったとラッセル
しかし、ノリスと同じイギリス出身ドライバーである25歳のラッセルはそうは考えていないようだ。
「これから、彼らがあそこにとどまることができない理由は何もないと思う」
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』にそう語ったラッセルは、次のように付け加えた。
「僕たちはレッドブルリンク(第10戦オーストリアGP)からシルバーストンという非常に異なるサーキットに行った。そしてその両方において、彼らは僕たちを少しリードしていたんだからね」
実際、オーストリアGPの舞台となったレッドブルリンクでも、ノリスは予選4番手となり、決勝でもその位置を守ってメルセデス勢よりも上位の4位で終えている。
ラッセルは、マクラーレンの躍進はメルセデスを「奮い立たせる」ものだと付け加えている。なぜなら、マクラーレンが非常に短期間のうちにレッドブルとの差を縮めることも可能であることを示してみせたからだ。
■ハンガロリンクは別のテストになるとマクラーレンのボス
だが、マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラも、ノリス同様、次戦ハンガリーGPでは苦戦を強いられる可能性があると認めている。
「我々は、ハンガリーでは自分たちの本当の位置をもっと徹底的にチェックすることになると予想している」
『DAZN(ダゾーン)』にそう語ったイタリア出身のステラは、次のように付け加えている。
「あそこにはそれほど高速区間はない。それどころか、中低速が圧倒的に多いサーキットだ。それにあそこは暑くなるだろうし、それが我々にとって別のテストとなるだろう」
■マクラーレンの目標は2025年から優勝争いに加わること
すでにトップF1チームたちはすでに2024年シーズンに目を向けていると伝えられている。だが、マクラーレンとしては2023年型マシンの改良を続けていくことになるとステラは認めており、「そのあとで、我々に何ができるかが見えてくるだろう」と付け加えている。
「我々が期待しているのは、マクラーレンが今後、来シーズンには表彰台を争うことができ、その後のシーズンでは優勝を争えるようになることだ。言ってみれば、これが長期的なビジョンだよ」
そう続けたステラは、次のように付け加えている。
「しかし、結果はビジョンをベースとして出すものではなく、実際にマシンにもたらした現実をベースとして出すものだ。そして、それが我々のアプローチなんだ」