先週末にモントリオールで行われた2023年F1第9戦カナダGPでは現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季6勝目をポール・トゥ・ウィンで達成した。
この勝利はフェルスタッペンにとって通算41回目となるもので、ついに伝説的F1ドライバーであるアイルトン・セナの記録に並んでいる。
実際のところ、25歳のオランダ人ドライバーであるフェルスタッペンはセナと比較されることも多い。
■フェルスタッペンはセナと同じレベルだとゲルハルト・ベルガー
かつてマクラーレンでセナのチームメートを務めたことで知られる元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、ドイツの放送局『Sport1(シュポルト1)』に次のように語っている。
「ミハエル・シューマッハが突然F1に現れたとき、アイルトンが『こいつは我々にとって危険な存在になるだろう』と私に言ったことを覚えているよ」
「その後、それはその通りになった」
「少なくともミハエルとルイス・ハミルトン(メルセデス)は比較に値するよ」
「だが、マックスについてははっきりと言えるね。スポーツ的に見れば、彼はアイルトンと同じレベルにあるよ」
■今のF1はフェルスタッペンの時代を迎えているとバーニー・エクレストン
また、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンも、フェルスタッペンがF1の歴史に名を残す優れたドライバーであることを認めている。
「ファン・マヌエル・ファンジオが50年代にはこの特別な魔法を持っていた。60年代には、それはジム・クラークとヨッヘン・リントだった。その後、それはミハエル・シューマッハだった」
そう語った92歳のエクレストンは、次のように続けた。
「アラン・プロストのことも忘れたくはないね。彼はスピードとレースのインテリジェンスを完璧に持ち合わせていたからね。しかし、我々は今、マックス・フェルスタッペンを見ることができるのを喜ぶべきだよ」
「彼は、永遠に自分の時代を形成しようとしているところだ」
■セナと本当に比較できるのはフェルスタッペンだけ
レッドブルのドライバープログラム責任者として知られるヘルムート・マルコは、まだ16歳だったフェルスタッペンの才能を見抜いて契約を結んだ人物だ。
そのオーストリア出身の80歳となるマルコは、当時、フェルスタッペンにはセナに匹敵する才能があると言ったときには周囲から「笑われた」と語り、次のように続けた。
「セナには、今マックスが見せているような特別な瞬間があった」
「そして、私には、本当にセナとの比較に値するのはマックスだけだということがわかっているよ」
そう語ったマルコは、それほど優れたドライバーであるフェルスタッペンのチームメートを務めるのは、セルジオ・ペレスにとっては非常に難しいことなのだと次のように付け加えている。
「セルジオはもう2年もマックスの隣で持ちこたえてきているし、それ自体が偉業なんだ。それは誰にとってもかなり長い時間だよ」。